細かく分かれた空間、2人で立つとぶつかってしまうキッチンや洗面脱衣所…。コンパクトなマンションならではのイライラを解決すべくリノベーションを決意し、「ぶつからない家」を実現。結婚を機に夫が所有していた約51㎡のマンションを暮らしやすくリノベしたMさんのお宅を見せていただきました。

ふたりで料理ができるアイランドキッチン
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目次:

オープンキッチンとダイニングソファでLDKに広がりを通路が広め&回遊性の高い快適キッチン玄関横の個室をウォークスルークロゼットに洗面台ナシのスッキリした脱衣室間取り(リノベーション前後)

オープンキッチンとダイニングソファでLDKに広がりを

適切な収納を設けたLDK

まずはLDKと並んでいた和室をひとつ撤去して、LDKを拡大。回遊性のあるアイランドキッチンやダイニングテーブルとソファを兼ねた家具を組み合わせ、2人がぶつかることなく、ゆったり過ごせる空間になりました。

また、和室にあった押し入れをそのまま生かし、奥行きのある大収納に。その横にできた隙間をうまく利用して、オープンな可動棚を設置しています。

LDKに移動した洗面台

洗面室のスペースが限られていたこともあり、思い切ってリビングに洗面台を配置。脱衣室が広くなっただけでなく、オープンな洗面はゲストも使いやすく、重宝しています。湿気がこもりにくいのもうれしいポイント。「最初は戸惑いましたが、ゲストにも使ってもらいやすいし、ほどよく壁で仕切られているので快適です」と妻は話します。

unicoのソファでダイニングを兼ねる

リビングに広さを感じられるのは、ソファ機能を兼ねたダイニングセットのおかげ。食事をしたあと、のんびりしながらそのままお酒を楽しむこともできます。

【この住まいのデータ】

▼家族構成
夫50歳、妻50歳

▼リノベを選んだ理由
夫がひとり暮らしをしていたマンションに2人で暮らすと使いにくさやストレスを感じたため。

▼住宅の面積やコスト
専有面積/50.87㎡ 築27年(平成5年築)

通路が広め&回遊性の高い快適キッチン

ふたりがぶつからない広めの通路

2人で一緒に料理をするには不便だったキッチンは、アイランド型にして回遊性をもたせ、さらに通路幅を広めに確保することで「ぶつからないキッチン」に変身。「2人でキッチンに立ちたい」という妻の要望がしっかり形になりました。

キッチン背面の充実した収納

造作したバックカウンターの中には、ニトリのカラーボックスを入れて多目的に活用しています。

システムキッチンに腰壁を造作

また、キッチンはもともとアイランド用ではなかったため、コンロ側には壁を造作しました。

玄関横の個室をウォークスルークロゼットに

玄関横の個室をウォークスルークロゼットに

玄関の両サイドには個室がありましたが、ひとつは寝室としてクロスとカーペットの張り替えのみを施しそのままに。もうひとつはウォークスルークロゼットへと変更しました。

洋服と靴をまとめて収納

洋服類はここにすべてをまとめて収納しています。帰宅後、すぐに靴を脱ぎ、ここで着替えてから廊下に出てLDKへ、と一連の動作がスムーズにできる動線です。

洗面台ナシのスッキリした脱衣室

洗面台がなくスッキリしたサニタリー

洗面台をリビングに移動させたことで、悩みだった「どちらかが顔を洗っているときに後ろを通ってぶつかる」ということもなくなりました。可動棚は2面にあり、洗濯機の奥には洗濯用小物、反対側にはリネン類を置いています。

色や素材がシンプルなLDK

大容量のウォークスルークロゼット以外にも、押し入れと同じ奥行きのあるリビングのクロゼットや、キッチンのバックカウンター、隙間を活用したリネン収納など、必要な場所に最適な収納を設けたことで家じゅうがスッキリ片付くというM邸。「イライラがまったくなくなって、お掃除もしやすい。リノベするとこんなに変わるんだ!と実感しています」と妻は話してくれました。

間取り(リノベーション前後)

リノベーション前の間取り図

リノベーション前

リノベーション後の間取り図

リノベーション後

設計/インテリックス空間設計
創業から累計で2万1000件超えのマンション専門のリノベーション会社。物件探しの段階からサポートするワンストップリノベを行う。東京・青山リノベーションスタジオでは、様々なリノベーションのアイデアに触れることができる

撮影/山田耕司 ※情報は「リライフプラスvol.36」取材時のものです