寒さが厳しくなるにつれて空気が乾燥し、流行するのが、風邪とインフルエンザ。「風邪もインフルエンザも、かからないために大切なのは、免疫力を高めること。ウイルスや細菌にさらされても、免疫力が高ければ感染しなかったり、感染しても症状が軽くすんだりすることも多いのです」と話すのは、医師の今津嘉宏先生。風邪もインフルエンザも、予防法は基本的に同じ。手洗いやうがい、マスクなどで感染をガードする、栄養のある食事や服装などで体を温める免疫力を高める…。こうしたことが、大切です。その際に、健康への近道となるのは、果たしてどっち?
免疫力を高め、ウイルスを寄せつけない体に!
病気にならないようにと、あなたが続けている習慣、じつは間違っているかもしれません。正しい方法を知って、厳しくなる寒さに備えましょう!
●手洗いの方法は?「水で60秒 VS 石けんで20秒」
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風邪予防の基本は手洗い。大勢が集まる場所から帰ったあとや食事の前などは、とくに念入りに手を洗いましょう。大切なのは、たっぷりの水で手の表面全体についた細菌やウイルスをよく洗い流すこと。石けんを使うのはもちろん有効ですが、適当に泡だけつけてすぐ流すのでは意味がありません。水だけでも、60秒間洗えば76%の雑菌を洗い流せるという報告も。水だけの手洗いならどこでもできるので、60秒のこまめな手洗いを習慣に!
●歯みがきで効果が高いのは?「朝5分 VS 夜10分」
意外なことに、歯みがきをすることも効果的! じつは夜寝ている間は唾液の分泌量も減り、口内の細菌が大増殖しています。朝起きたとき、口の中は細菌数がピークに達しているのです。そこで大事なのが、朝起きてすぐの歯みがき。これを習慣にし、細菌をしっかり洗い流してから一日をスタートしましょう。もちろん、夜寝る前の歯みがきで汚れを取り除くことも大切ですが、風邪予防の観点からは朝の歯みがきがより重要、と心得て!
●マスクの選び方は?「何度も使えるガーゼマスク VS 使い捨ての不織布マスク」
洗って繰り返し使える昔ながらのガーゼマスクは、残念ながら風邪やインフルエンザの予防効果は期待できません。ある研究では、医療用不織布のマスクと比べると、風邪にかかった割合は1.6倍、インフルエンザにかかった割合は10倍という報告も。カーゼマスクは目が粗すぎて、細菌やウイルスをとおしてしまうのです。使い捨ての不織布マスクなら、高価なものでなくてもOK。顔にフィットさせるようにつけて、一日使ったら交換しましょう。
●最強の防寒着は?「ダウンウェア VS 重ね着」
保温性が魅力のダウンウェアですが、アウター1枚で温かさを確保すると調整が効かず、汗をかき冷えてしまうことも。重ね着の方が脱ぎ着で調整でき、快適な温度で過ごせて風邪予防につながります。服を重ねると、空気の層ができて体から熱が逃げにくくなり、温かさがアップ。素材は絹やウールなら、より通気性もよくなります。 いかがでしたか? これからの時期、免疫力を高めて風邪やインフルエンザを寄せつけない体をつくりましょう。ほかにも、
ESSE12月号では、風邪とインフルエンザの違いや、かかってしまったときの正しい対応の仕方なども特集しています。こちらもぜひチェックを!