一戸建ての場合、隣家との境界線については非常に気を使うものです。また、家に関する工事を行う際はどうしても音や振動などで迷惑をかけてしまう場面も。もともと境界線の認識が曖昧な実家をリフォームした際に、「トンデモ業者」のおかげでトラブルに巻き込まれたという日刊住まいライター。常識では考えられない顛末について語ります。

リフォームした自宅の外観
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ブロック塀を隣家と共有しているので境界線の扱いはデリケートな問題境界線を無視してブロック塀を積まれてしまった外構業者が隣家の室外機を無断で移動していた隣人への謝罪もまともにできないリフォーム会社に振り回され…

ブロック塀を隣家と共有しているので境界線の扱いはデリケートな問題

隣家との境界線

我が家は隣家と密接して建っていて、なおかつ隣家は自分たちの土地の境界線を示す指標となるブロック塀を保有していません。そのため、昔から両家の境界線として我が家が建てたブロック塀を使用していました。

今回のリフォームでも隣人との協議の結果、「共同で使うブロック塀なので境界線上に建てることにしましょう」ということに。そこで業者には、同じ場所に新しくブロック塀を建ててもらうように指示。我が家のあるエリアは、境界線が曖昧な部分がある地域のようなので、境界線の認識が崩れるととても困ってしまうのです。

境界線を無視してブロック塀を積まれてしまった

完成したブロック塀

ところが、完成したブロック塀を見てみると、ブロック塀が以前と違って真っ直ぐになっています。境界線のことを考えると、そのような仕様にはどう考えてもなり得ません。境界線を無視して、一部の塀が我が家の敷地に入り込んでしまうような形になっていたのです。

事情を伝えて既存の塀の上にブロックを積み直して欲しいとお願いしてあったにも関わらず、業者の独断により境界線を無視してブロック塀を積まれてしまったようです。

微々たる規模ではありますが、ブロック塀の積み直しを要求すると、リフォーム会社からは現状の塀の隣地側にモルタルを塗り付けて塀の厚みを出す簡易修復を強めに提案されました。

我が家の土地がブロック塀の外側にはみ出している状態だったので、確かに隣地側に塀の厚みを足せば、境界線の問題については一応クリアされることに。

外構業者が隣家の室外機を無断で移動していた

室外機

土地の問題もひと段落、これで落ち着くかと思った矢先のことでした。ブロック塀を修復する際に、外構業者が隣家のエアコン室外機を無断で移動していたことが、隣家住民からの報告により発覚。固定してあったはずの隣家の室外機が、固定もせず不安定に置かれていたのです(写真は我が家の室外機です)。

外構業者は当初、自分たちの関与を否定していましたが、筆者が外構に着手する前後の写真を撮っていたため、それが証拠となりました。現場監督が「元に戻すなら動かしてもいい」と許可を外構業者に出したらしいのです。断りもなく隣家の物を勝手に触るなんて、ありえない行為。

隣人への謝罪もまともにできないリフォーム会社に振り回され…

隣家から苦情を受けてすぐ、菓子折りを持って謝罪と説明に直接伺いました。その際、室外機を移動する前と後の写真を見てもらい、希望の直し方があるかを聞いてリフォーム会社に伝えました。

その後リフォーム会社が手ぶらで隣家に行こうとしていたので、彼らの分の菓子折りも用意して再度一緒に謝罪に伺いました。隣家からは「お互いの家の室外機の距離が近いことが気になる」と言われたので、我が家の室外機をなるべく遠くへ移動しました。

それまでは隣家とそれなりに良い距離感を保てていたと思うのですが、今回の件でかなり気まずくなってしまいました。家を建てるときやリフォームをするときは、ご近所にも相当な負担をかけてしまうので、気を配らなければならないのだということを実感しました。