69㎡の中古マンションを購入したKさん夫妻。いちばんこだわったのが、IKEAのキッチンをカスタマイズした使い勝手のいいキッチン。リビングを見渡せるオープンキッチンで、広い作業台、粉類や乾物を瓶に入れて並べられるパントリーなど、理想通りの空間が生まれました。成功のポイントは物件購入前にリノベ会社の担当者と再度内覧し、希望するリノベができるかを確認したこと。予算内で思い描いていたわが家が実現できました。
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シンプルな空間に映える、モルタル風のキッチンカウンターIKEAのキッチンの面材だけ張り替えて、コストダウンを実現!洗面室もキッチンと同じモルタル風のフロアタイルで統一まるで戸建てのような広い玄関土間。壁の仕上げはLDKと同じ珪藻土で!シンプルな空間に映える、モルタル風のキッチンカウンター
キッチンカウンターの素材は、モルタル風の左官仕上げ材「モールテックス」を採用。無印良品の食器棚にピッタリと合わせて造作したバックカウンターも、同じモールテックスで仕上げました。
上部のオープン棚はアイアンフレーム。黒が空間を引き締めています。
キッチンの奥に設けたパントリーには、炊飯器を置く棚にスライドレールをつけるなど、両面に可動棚を設置して使い勝手も考慮しました。
ダイニングテーブルはアンティークの和家具を取り扱うネットショップ「ICCA」、椅子は中目黒のアンティークショップで購入しました。
【この住まいのデータ】
▼家族構成
30代夫婦+子ども1人
▼家を建てた理由
賃貸物件の使い勝手に不満があり、好きなように手を加えられないストレスフルな生活を変えたくて。
▼住宅の面積やコスト
69.33㎡(2LDK+WIC)、物件価格 3680万円、工事費 1204万円(税・設計料込み)
IKEAのキッチンの面材だけ張り替えて、コストダウンを実現!
キッチンのバックカウンターは造作し、キャビネットはIKEAのものを面材だけ張り替えてコストダウンを図りました。食洗機はBOSCH(ボッシュ)の12人用。「1日1回で全部洗えて便利!」と妻。
妻の希望でコンロの側面を白いタイル貼りに。奥の棚はパントリーとして活用。その対面にも棚があり、たっぷり収納できます。
バックカウンターには無印良品の食器棚がピッタリ収まっています。お気に入りの食器やかご収納で見せる収納に。
造作したキッチンのバックカウンターには、大きな引き出しがたくさんあって、収納力抜群。引き出しごとに入れるものを分けていて、写真はお弁当箱などをまとめて収納している引き出し。料理だけでなく整理整頓の腕もお見事!
リビングのソファはスローハウスのもの。リビングの棚は、リビングで使う日用品やおもちゃがしまえて便利。おかげでリビングがいつもスッキリ!
洗面室もキッチンと同じモルタル風のフロアタイルで統一
洗面脱衣室の床はキッチンと同じモルタル風のフロアタイルを貼りました。白い正方形のタイルは清潔感があります。
洗面脱衣室をバスルーム側から見たところ。洗濯機の上には可動棚を2枚設置して、リネン類や着替えなどを収納。洗面脇の壁につくったニッチ収納も使い勝手良好です。
トイレは、一面の壁だけ明るい色のアクセントクロスをセレクト。吊り戸棚もキッチンと同じくキャビネットはIKEA、面材のみ張り替えました。
ゆったりとした主寝室。このほかに、現在は使っていませんが2.5畳ほどの子ども室、全員分の洋服をひとまとめにできるウォークインクロゼットがあります。
デザイナーからの提案で、寝室のちょっとしたすき間も見逃さずに棚を設置。暮らし始めてみると、この細長い棚がものすごく重宝することに気がついたそう。
まるで戸建てのような広い玄関土間。壁の仕上げはLDKと同じ珪藻土で!
以前住んでいた賃貸の家はどこも玄関が狭く、家に入ったとたんに圧迫感があるのが嫌だったため、広々とした玄関を希望。玄関の床もモールテックスで仕上げました。
玄関の靴収納は造作。扉はナラの突板で、1枚だけミラー扉に。玄関ホール、LDKの壁は珪藻土で仕上げました。少し刷毛目を残したザラッとした仕上がりが、いい雰囲気を醸し出しています。
賃貸暮らしが長かったKさん夫妻。リノベこそ予算と間取りの自由度、両方をかなえる唯一の選択肢だと考えます。「キッチンをとにかく広く。パントリーも欲しいし、広い玄関、大容量のウォークインクロゼットも必須でした」と妻。細部に至るまで「自分たち仕様」の家を手に入れることができました。
※情報は「リライフプラス vol.35」掲載時のものです。
設計・施工/空間社
撮影/臼田直史