子どもが生まれたのを期に、賃貸からの住み替えを考えたSさん夫妻。もともとリノベーションに興味があり、東京都文京区で中古マンションを購入してリノベをすることに。購入したのは専有面積62.10平米、昭和53築のちょっびりレトロな物件です。「同じ中古でも比較的新しいとちょっと躊躇してしまうけど、ココは古いので、大胆に自分たち仕様に変えられる。そこがいいと思いました」(夫妻)。リノベの設計・施工は、夫妻が求めるテイストに合うことや設計力に魅力を感じたというフィールドガレージに依頼しました。スタッフの気さくな人柄や相談のしやすさも決め手になったとか。夫妻の言葉どおり大胆なリノベとなりましたが、工事費は960万円(税・設計料込み)。3LDKのマンションはどう生まれ変わったのでしょうか。

目次:

個室は必要になったらつくればOK通り抜けできるW.I.Cで動線にムダなし!DIYで数十万円のコストダウンも!

個室は必要になったらつくればOK

LDK
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LDKは壁をはがしたら出てきたというコンクリートブロックの壁や躯体をそのまま生かして、インダストリアルな空間に。6台あるロードバイクの一部を壁にディスプレーし、普段も眺められるようにしました。

リノベ前のLD

リノベ前のLD

リノベ前は和室と個室が2つありましたが、「あえて個室をつくらず、リビングとダイニングをとにかく広くしたい、とお願いしました」(夫)。

LDK

そこで、3LDKを丸ごとワンルーム仕様に変更。
「全体がワンルームで仕切りがないため、子どもも動きやすく私たちの目も行き届いて安心です」(夫)。将来、子ども室が必要になったら、その際はLDの一角に仕切りを設けて対応すればよいと考えました。

LDK入口

LDK入口付近の壁(写真左)は黒板塗料仕上げにして、家族のコミュニケーションに役立てているそう。いいアイディアですね。夫妻は食べることが大好きで、料理好きでもあるそう。
キッチンは広い作業スペースがあり、ゲストが来ても囲みやすいようにとアイランド式にしました。「子どもを見守りやすく、ワークトップは多用途に使えて便利です」(妻)。

カウンター

IHクッキングヒーターは壁向きにし、タモ集成材を使って造作したカウンターに組み込みました。

キッチン

カウンター下部はパントリーになっています。「キッチンの対面からは視界に入らない高さなので、オープンな仕様でも安心」と妻。
そして、このキッチンからは玄関土間まで抜けられる近道もあるそうですよ。

通り抜けできるW.I.Cで動線にムダなし!

W.I.C

これが、その近道。奥に見えているのが玄関です。キッチンの隣がW.I.Cで、ウォークスルータイプになっています。

W.I.C

大容量のW.I.Cは妻のリクエストでした。「両サイドにたくさん衣類を掛けられ、見やすくて大助かり」(妻)。

土間

夫からのリクエストだったという玄関土間の広さも、S邸の特徴のひとつです。玄関脇の個室を撤去して拡大しました。

土間
土間

「ロードバイクやベビーカーを収納できる広い土間をお願いしました。リノベ前の玄関はとにかく狭くて、ひとり入るのがギリギリ、という感じでした(笑)」(夫)。

DIYで数十万円のコストダウンも!

洗面室
洗面室

洗面室の入り口は、ドアではなくカーテンで仕切っています。洗面室は、キッチンと同じタモ集成材とタイルで仕上げました。

洗面室

トイレはリノベ前も洗面室から入るつくりでしたが、ドアから引き戸に変更。スペースを有効に活用でき、出入りもしやすくなりました。

寝室

現在は寝室として使用している南西側の洋室の壁は入居後、約2か月かけてすべてDIYで塗装したそうです。床のオイル塗装なども夫妻で手掛けました。
「DIYは、やりたい!という気持ちからスタートしましたが、結果として数十万円ほどコストダウンにつながったと聞き、言うことなしです」(夫)。

ダイニングのベンチとテーブル

配色がステキなダイニングのベンチとテーブルも、夫がDIYで製作したものです。脚部をtoolboxにオーダーし、オーク材をはめ込んで仕上げたそうです。「自分たちの好みのインテリアに仕上がり、広い土間やW.I.Cも実現できて大満足」という夫妻でした。

設計・施工/フィールドガレージ
撮影/山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.28」取材時のものです