スポーツの秋。カラッとした秋晴れの下で体を動かすのはいいものですが、この時季、悩みのタネになるのが靴下の洗濯です。大量の汗や土で汚れた靴下は、洗濯機に入れる前にひと工夫が必要です。

洗濯家の中村祐一さんに、科学的に正しい洗濯法を教えてもらいました。

靴下の洗濯

汚れたまま、濡れたままを放置すると、洗濯しても落ちにくくなるので注意!

ありがちなのが、靴下を濡れたままで放置したり、水だけにつけおきしたりすること。じつは、これをやると、靴下に汚れが入り込み、取れなくなってしまうんです。

「疲れていてその日のうちに洗濯できない場合は、ひとまず乾かしたり、洗剤液につけおきしたりするところまで行って、翌日に本洗いするなどの対応をするようにしましょう」。汚れの種類によって、洗濯法も使い分けることが大切です。

●汗やにおいが気になる場合の洗濯方法

皮脂やタンパク質のにおいはアルカリ性なので、酸性の漂白剤が効きます。40℃のお湯1リットルあたり、酸素系漂白剤5ccを入れて30分くらいおき、洗濯機で洗います。液体漂白剤の場合は、汚れに直接つけてもOKです。

「漂白剤の作用は粉末の方が高いのですが、液体ならウールや絹素材のものにも使えます」。汗は日がたつと酸化し、取れにくくなるので、翌日までには必ず洗濯することを心がけましょう。

●泥などで汚れている場合の洗濯方法

「靴下がどろどろになっている場合、濡れていると泥汚れが繊維の中に入り込んで落ちにくくなるので、まずは乾かしてみてください」。乾いたら、泥汚れを洗濯ブラシでこすり落とします。乾いた泥は表面にのった状態なので、普通にブラシで払えばあらかた落ちるように。

次に下洗いです。汚れがそこまでひどくなければ、固形石けんを濡らして汚れにつけ、手でもみ洗いします。「このとき、石けんで汚れをくるむようにしましょう」。これで下洗いは完了。そのあとは、洗濯機に入れてほかの洗濯ものと一緒に洗えばOKです。

「もし汚れが広範囲のときは、粉末洗濯洗剤を利用してつけおきするといいでしょう。弱アルカリ性で酵素も入っているので、汚れ落としに効果が高い粉末洗濯洗剤がベター。40℃のお湯1リットルあたり洗剤5g程度を入れて、30分~1時間くらいつけおきます」。

この洗い方をすれば、たいていのにおいは落ちますが、もし心配なら、洗剤液につけおきするときに酸素系漂白剤(1リットルあたり5g程度)を一緒に入れてみてください。