加齢によって起こるさまざまな体の不調。内容によっては、なかなか人にも相談しづらいかもしれません。
ここではESSE読者から寄せられた生理の悩みについて、産婦人科専門医の丸田佳奈先生が教えてくれました。
生理が乱れ気味なのは、更年期のせいかもしれません
【お悩み】
最近生理が不順です。2日で終わったり、量がいつもより少なかったり、1か月来なかったかと思うと、翌月は量が多かったり…。これはもうすぐ閉経するということ? なにもぜず放っていても大丈夫?(Sさん・45歳)
●更年期の入り口かも。できれば、この機会に一度婦人科の受診を
日本人の閉経の平均年齢は50歳。そしてその前後10年間を「更年期」といいます。ですから45歳なら更年期の入り口かもしれませんね。
更年期に入ると、生理周期が短くなったり長くなったり、量も多くなったり少なくなったりと、生理が不順になることは珍しいことではありません。あるいは突然生理が止まって閉経する人もいます。
もしこういった生理の変化がみられるようになったら、一度婦人科を受診することをおすすめします。というのも、生理の変化が起きるのは更年期に限らず、子宮がんなどのほかの病気が隠れていることもあるからです。
また、この時期は生理不順以外にも、ほてりやのぼせ、発汗、不眠、めまい、動悸、気分の落ち込みやイライラなどといったさまざまな症状が出てくる人も。症状は個人差が非常に大きいので、日常生活を送る上で「しんどいな」「つらいな」と思ったらまずは婦人科で相談を。
●更年期世代は、自分の生活以外の負担も増えやすい時期。無理は禁物
婦人科では、十分な問診を行ったあとに生活習慣の改善や心理療法、必要に応じてホルモン剤や漢方剤などを使った治療を行います。
更年期世代は、自分の生活以外の負担も増えやすい時期。無理は禁物です。また生活習慣が乱れていたり、無理をして体調が悪いと更年期特有の症状が出やすくなることもあるので、まずはしっかり睡眠をとり、バランスのよい食生活と適度な運動を心がけて。そして心身がつらいときは家事を手抜きしたり、家族の協力を得てゆっくり休養するなど、適度に自分を甘やかすことも大切ですよ。