5人に1人いるといわれる「繊細さん(HSP)」に関する本が話題になっています。人より多くのことに気がつくために、疲れやすかったり、仕事や家事に時間がかかったり…。
「もしかして、繊細さんかも?」と感じる人のために、その特徴をHSP専門カウンセラー・武田友紀さんに答えてもらいました。

両手で頬をおさえる女性
私はもしかして「繊細さん」?(※写真はイメージです。以下同)
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“繊細さん“ってどんな人?当てはまるひとがもつ4つの性質「DOES」とは

「長時間人と一緒にいると疲れる」「細かいところに気づき、仕事に時間がかかる」といった人は、もしかしたら“繊細さん”かもしれません。
「周りの人が注意を払わない小さなことにも気がつく、繊細な人がいます。以前は、『気にしすぎ』などと誤解されていましたが、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士の調査により、「生まれつき繊細な人」が5人に1人の割合でいることがわかったのです」とHSP専門カウンセラーの武田友紀さん。

「アーロン博士はこうした人たちのことをHSP(Highly Sensitive Person=とても敏感な人)と名づけました。私は親しみをこめて『繊細さん』と呼んでいます」

下の4つの特徴(DOES)が、繊細さんが生まれつきもつ気質。
「ポイントは4つすべて当てはまるかどうか。1つでも当てはまらない場合は、恐らく繊細さんではありません」

●D(Depth)深く処理する(深く考える)

さまざまなことを瞬時に感じ、他の人が通常考えない深さまで考える。複雑なことや細やかなことに目を向け、表面的なことよりも本質的なことを考える傾向にある。

●O(Overstimulation)過剰に刺激を受けやすい

人一倍気がつき処理するため、人より早く疲労を感じやすい。大きな音や光、暑さや寒さ、痛みなどに敏感だったり、楽しいイベントでも刺激を受けすぎて疲れたり、興奮して目が冴えて眠れなかったりする。感じすぎた刺激を流すために、一人の時間や静かな時間が必要。

●E(Emotial&Empathy)感情反応が強く、共感力が高い

共感力が強く、他社の意思や気持ちを察しやすい。HSPは非HSPよりもミラーニューロン(共感を生む働きをすると言われている神経細胞)の活動が活発だといわれている。事故や事件のニュース、暴力的な映画などが苦手な傾向にある。

●S(Subtlety)些細な刺激を感知する

小さな音、かすかな匂い、相手の声のトーンや視線、自分を笑ったこと、ちょっとした励ましなど、細かなことに気づく。気づく対象はさまざまで個人差がある。

※上記はエイレン・N・アーロン著『

ひといちばい敏感な子

』、明橋大二著『

HSCの子育てハッピーアドバイス

』(ともに1万年堂出版刊)をもとに監修者が作成。一部追記

【もっと詳しく知りたい人は…】

アーロン氏博士によるHSPセルフテスト http://hspjk.life.coocan.jp/selftest-hsp.html

ESSE3月号

では、生まれもっての気質を生かして繊細さんが自分らしく暮らすためのヒントや、「繊細さんかも?」と感じる読者のお悩みへのアドバイスも掲載。ぜひチェックしてみてください。