明日に備えて早く眠らなきゃ…と思えば思うほど、どんどん目が冴えて眠れなくなる。そんな経験、ありませんか?
暑くて寝苦しい毎日をのりきるための快眠のコツを、快眠セラピスト・三橋美穂さんに教えてもらいました。
プロに聞く、夜の寝つきがスムーズになる入眠のコツ
心地よい眠りにつくには、心と体をリラックスさせることが大切。自分に合った方法を試してみてください。
●コツ1:手のひらに目を当てて癒やす
夜に交感神経が優位のままだと寝つきが悪くなりますが、手のひらを目に当てると副交感神経が優位になってリラックスモードに。
「両手をこすり合わせて温め、手のひらをお椀型にして両目をおおい、息を吐くときに目の老廃物が出ていくイメージで1分間呼吸します。寝る前や、夜中に起きてしまったときに行って」
●コツ2:眠くないなら寝床に入らない
寝つけないからと、早めに寝床に入るのはNG。
「寝床に早く入ると“眠れない”と考える時間が長くなります。すると、“寝床=眠れない恐怖の場”というイメージが刷り込まれ、さらに眠れなくなってしまいます。眠れないのは一過性のものと捉え、眠くなってから寝床に入りましょう」
●コツ3:左鼻の通りをよくする
眠りが浅い場合によいのが片鼻呼吸。
「右の鼻は交感神経、左の鼻は副交感神経に通じていて、左鼻の通りが悪いと体が緊張し、眠りが浅くなります。片鼻呼吸で左鼻の通りをよくすると副交感神経が優位になってリラックスモードになるので試してみて」
(1)左手の人さし指で右鼻を押さえて、左鼻からゆっくり4秒かけて息を吸い込む。反対の手で行ってもOK。 (2)左手親指で左鼻を押さえて、右鼻からゆっくり4秒かけて息を吐く。しっかりと吐ききること。 (3)しっかり吐ききったら左手親指で左鼻を押さえて、右鼻からたっぷりと息を吸い込む。 (4)左手人さし指で右鼻を押さえて、左鼻から吐ききる。これで終了。脳に十分な酸素が送り込まれ、眠りが深くなる。●コツ4:幸せワードを心の中で繰り返す
アメリカの研究で“休息”や“リラックス”など、くつろぐ言葉を思い浮かべると熟睡できるという報告があるそう。
「そこで私のおすすめは“気持ちいい”、“幸せ”など、幸せワードを心で繰り返すこと。不思議と言葉のような気分になり、快眠できますよ」
●コツ5:夜中にトイレに起きたときは照明の明るさを抑える
夜中にトイレに起きると、眠れなくなるという人は照明の工夫を。
「明るい光は眠気をもたらす“メラトニン”の分泌を抑えるので、夜中に明るい照明をつけると再入眠しづらくなります。トイレに起きたときはフットライトなど照度の低い照明をつけて」
●コツ6:17時以降の照明は夕日の色に。就寝1時間前は明るさをさらに半分に
照明は夜に向かうにつれ照度を落とすのが正解。
「照明を夕日の色にして照度を下げると、ストレスや緊張を感じているときに優位になる交感神経の活動が鎮まるので、17時以降は夕日の色に照明を切り替えるのが理想的。就寝1時間前には明るさをさらに半分に。暗くするほどメラトニンの分泌が高まり、寝つきやすくなります」
夜の時間は、眠りに向けて徐々にリラックスモードにスイッチ。ゆったりした時間を過ごせるように工夫してみましょう。