健康的な食生活のためには、お肉だけでなく魚も摂りたいもの。「生臭くなってしまう」「身がパサついてしまう」といった苦手意識を克服するコツを、料理家の上田淳子さんに教わりました。
「魚料理は難しい」というイメージを覆す、新発見だらけのテクニックは必見です!
魚料理は下処理が重要!酒または塩で洗ってから調理を
市場やスーパーなどを旅して家にたどり着いた魚は、人間で例えると汗をかいた状態! 酒や塩で汗や汚れをクレンジングして臭みを抑えれば、調理法はシンプルでも絶品おかずに。
●サバのみそ煮
すべての画像を見る(全5枚)【材料(4人分)】
・サバ(切り身) 大4切れ(約450g)
・酒 大さじ1
・A[ショウガ(千切り)小1かけ 水1/3カップ みそ、みりん、酒各大さじ3 砂糖大さじ1・1/2]
【つくり方】
(1) サバに酒大さじ1をふって全体にからめ、5分ほどおいたら、水でさっと洗いキッチンペーパーなどで水気をふく。皮目に切り込みを十字に入れる。
(2) フライパンにAを入れて混ぜ合わせ、皮目を上にして(1)を並べ入れる。アルミ箔で落としぶたをしてさらにフタをし、中火で熱する。煮立ったら弱めの中火にし、焦げないように気をつけながら5分ほど煮る。
(3) (2)のサバを器に盛り、残った煮汁を中火で熱する。とろりとするまで煮つめ、サバにかける。
[1人分362kcal]
【ポイント】
落としぶたをすると魚に煮汁がまんべんなくまわる。さらにフタをすることで、蒸気が充満して魚に火が入りやすくなる。
短時間で煮える魚は、味がしみ込むまで煮ると身がパサパサに。蒸し煮で火を入れたら、残った煮汁は煮つめてからめるのが正解。
●鮭とキャベツのワイン蒸し
素材を生かした、シンプルな味わいが魅力の一品です。
【材料(4人分)】
・生鮭(切り身) 4切れ(350~400g)
・塩 適量
・キャベツ 1/4個(250g)
・A[白ワイン、水各1/3カップ バター10g]
・粗びきコショウ(黒) 少し
【つくり方】
(1) 鮭の両面に塩小さじ1をふってすり込み、10分ほどおいたら水で洗い、水気をペーパータオルでふきとる。キャベツは4cm四方に切る。
(2) フライパンにA、(1)の鮭を入れてフタをし、中火で熱する。煮立ったら弱めの中火にして5分ほど煮て、鮭を器に盛る。
(3) (2)のフライパンに(1)のキャベツを入れ、再度フタをして中火で熱する。2分ほど蒸し煮にして(2)の器に盛り、蒸し汁をかけて塩少し、コショウをふる。
[1人分162kcal]
【ポイント】
鮭の蒸し汁が残っているフライパンにキャベツを入れ、うま味を吸収。加熱時間が違う素材は、別々で蒸してそれぞれベストな状態に。