1日中、家族と一緒に自宅で過ごしていると、どうしても一人の時間が少なくなり、イライラしてしまう人も少なくないでしょう。
今回は、ヨガインストラクターの高木沙織さんに、「ずっと一緒にいることで家族へのイライラを感じたとき」に、気持ちを静めるコツを教わりました。
家族にイライラ…そんなときに試したい、気持ちを静める方法
●イライラのコントロールには“吐く呼吸”
ここ最近、「もう!」「なんなの!」「また?」…このようにいらだってしまうことが増えたという人は多いのではないでしょうか。
家族のちょっとした言動・行動にムカムカ。怒りの感情に振り回されるのは疲れるし、できることなら避けたいですよね。
そんなときは、“吐く息”を意識的に長くした呼吸をしてみてください。呼吸は感情のコントロールに役立つ手段で、とくに吐く息は副交感神経を優位にして感情を安定させることができると言われています。
(1) まず、軽く目を閉じて、息を「フーッ」と大きく吐き出す(鼻・口どちらからでもよい) (2) 息を吸って(鼻から)~細く長く吐く(鼻から)吐く息にイライラの感情や体の力みをのせて手放すようにイメージしながら、心が落ち着くまで何度か繰り返しましょう。可能であれば家族と離れた場所でひとりになり、ほんの数分行うだけでもよいです。
●“百会”をプッシュ
すべての画像を見る(全1枚)頭のてっぺん、耳と耳を結んだ延長線上にある“百会(ひゃくえ)”というツボ。
このツボは、「リラックスのツボ」とも呼ばれており、心を静めたり、頭・目の疲れを取るのに役立ったりしてくれることで知られています。
イライラを感じるときや、気持ちの高ぶりを静めたいとき、あとは夜なかなか寝つけないときなどにプッシュしてあげるとよいでしょう。
利き手の親指の腹をあてて、1・2・3と数えながら押し、1・2・3と数えながら離すこれを3セット程繰り返しましょう。
※強く押しすぎないこと
●相手からのイライラに反応しそうなときは…
家族からイライラの感情を向けられると、自分もそれにつられるように反応してしまうこともあるでしょう。
ヨガの哲学では、相手に対しても自分に対しても暴力的であってはならない「アヒムサ(非暴力)」が禁戒(人や社会に対してやってはいけないこと)として説かれています。
ちょっと難しく感じるかもしれませんが、つまりは人も自分も大切にしましょうということ。自粛期間が長くなるとイライラが募るのは家族も一緒。イライラを向けられたとき、相手の呼吸を注意深く見てみてください。苦しそうに早く・浅くなっていませんか?
もしそうだったら、あなたがゆっくりとした呼吸の見本を見せてあげて。そうすることでお互いの呼吸が落ち着き、心も安定を取り戻せるでしょう。家族も自分も穏やかな気持ちで過ごせたらよいですよね。
イライラの感情をうまくリリースするための方法として試してみてもらえたら幸いです。