子育て中の家のなかは、どうしても散らかりがち。でも、「収納や片付け方を少し工夫したら、がんばらずにスッキリをキープできるようになりました」と話すのは、3児の母で整理収納アドバイザーのmiwaさん(40代)。miwaさんが実践している毎日ヘトヘトでも片付くコツを、詳しく伺いました。

miwaさんに、子育て中でも片付くコツを伺いました
miwaさんに、子育て中でも片付くコツを伺いました
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ポイントは「子どもの行動を観察すること」

12歳、9歳、3歳と、3人のお子さんを育てるmiwaさんが取り入れているのは子どもも楽しく自然に片付けに参加できる「親子片付け」。始めたきっかけは、2年前に整理収納アドバイザー1級の資格を取って、訪問片付けの仕事をはじめたときのこと。

「訪問片付けでいろんなお宅を回っていると、お客さんの多くが子育て世代だと気づいたんです。そして皆さん、親子間の片付けをハードルとして感じていました。大人同士だともともと片付けの意欲が高く、集中力もあるので予定通りに進みますが、相手が子どもになると、目線の高さが違ったり集中力が続かなかったりして。そもそもの手法を変えないとうまくいかないと気付きました」

この経験をきっかけに、親・子の片付けインストラクターという資格も取得。miwaさんは、片付けやすい環境をつくるために「子どもたちの行動をしっかり観察すること」から始めたそうです。

「子どもたちに『片付けられてないでしょ』って伝える前に、まずは『なにが原因で片付けづらいんだろう?』と考えるようにしています。例えば、子どもがいつだったら片付けしやすいか、どんなタイミングで動き出すかを見ていると、テレビを見終わったあとにおのずと片付けてくれたりするんです」

「ママあれ取って!」がなくなる定位置に変えた

観察を続けているうちに、子どもが片付けやすい仕組みにも気付きました。

●上着のハンガーラックは「ランドセルのそば」に

上着をかけるハンガーラックはランドセル置き場の近くに
上着をかけるハンガーラックはランドセル置き場の近くに

もともと、玄関近くに置いていたというハンガーラックはリビングへ。

「子どもたちは上着をリビングに投げ捨てることが多かったんです。どうしてかなと考えて観察してみると、上着を脱ぐタイミングがランドセルを置くタイミングと一緒だったんですよね。それで、ランドセル置き場の近くに設置したら、子どもたちが上着をかけてくれるようになりました」

●食器棚はキッチンの引き出しへ

キッチンの引き出し

キッチン周りの収納にも変化が生まれました。

「末っ子は食器棚に届かなくて、そのたびに『ママ、取って!』って呼んでいました。これも、食器を取るときに、いつも自分の目線の上にものがあるからだと気付きました」

そこでmiwaさんは、末っ子の食器を食器棚からキッチンの下の引き出しへお引越し。

「自分がものを取りたいときに声をかけなければならない状況って、逆の立場ならとてもストレスだなと気付いたんです。末っ子の目線にあわせて食器を置いたら、喜んで取りに行くようになりました」