年々暑さを増す夏。少し外に出ただけでも体力を奪われるような夏に、「無理をしないこと」の大切さを感じる方も少なくないのではないでしょうか。著述家の中道あんさんもそのひとり。体も心も疲れやすくなる60代、夏こそ「ゆる活」をすることで、エネルギーを使いすぎない過ごし方が大切、と中道さんはいいます。中道さん流の夏の過ごし方を教えてもらいました。

室内
愛犬と過ごすおうち時間
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60代は無理せず、おうち時間を楽しむ「ゆる活」のススメ

今年の夏も驚くような暑さです。朝の犬の散歩で交わす挨拶が「今日も暑そうですね」から始まるのが当たり前に。日差しが強くて、ちょっと外に出ただけで体力がごっそり奪われるような毎日です。だから最近は「夏は無理しなくていいんじゃない?」と、心から思うようになりました。

じつは私は夏が大好き。5月になると「私の季節が来た!」と心が踊るほど。けれど、60代に入って感じるのは、好きだからこそ「出かけなきゃ」「動かなきゃ」と自分を追いたてるような気持ちが、いつのまにかしみついていたこと。

でもこの年齢になると体も心も、こらえ性がなくなってきます。エネルギーをすり減らしてまでお出かけしなくても、もっと優しい時間の楽しみ方があると思うのです。

それで始めたのが「ゆる活」。つまり、「〜しなきゃ」ではなく「~でええんちゃう?」に正直になる、私流の夏の過ごし方です。

ゆる活1:「遠出」も「特別なこと」もしない

先日、あまりの暑さにふと、「ガク(私の愛犬)と水遊びでもしてみようかな…」と思いたち、ホームセンターでビニールプールとバケツを買ってきました。えっさほいさと水をくんで、ベランダにセット。私も足だけつかってみると、なんとも気持ちいい! 

ガクはうれしそうに水をパシャパシャ跳ねて回って…というのを期待していたのですが、水の中で固まる(笑)。でも、まぁそれも思い出。8歳になったガクとの夏の記憶が、またひとつ増えました。

遠くに行かなくても、特別なことをしなくても、小さな遊び心だけで、夏はちゃんと味わえる。そんなふうに感じた1日でした。

ゆる活2:読書や映画で物語の世界に浸かる

最近、小説を一気読みするぜいたくを楽しんでいます。600ページもある大作を読んだのは、ほんとうに久しぶり。老眼の目をしょぼしょぼさせながらも、物語の世界にどっぷりひたっています。エアコンの効いた部屋で、冷たいコーヒーを片手に、物語の世界に没頭するのは至福です。

さらに、同い年のトム・クルーズの最新映画が大ヒットしていると知り、映画館へ。なんとシリーズ8作目! Amazonプライムで1作目から見直してから行ったので、ストーリーがすんなりつながり、没入できました。