避けてとおれない「医療・介護費」
すべての画像を見る(全3枚)シミュレーションする際に重要なのは、統計データや自身の価値観に照らし合わせて、老後に必要となるお金をきちんと把握していくことです。
なかでも、準備しておきたいのが「医療・介護費」です。安心のため、医療・介護費用として1000万円を用意しています。
住まいについては、高齢者施設には入らず、極力人生の最期まで自宅で過ごすという想定でシミュレーションしています。
まず実践したのが住み替えです。老後を安心して過ごせる環境をつくるために、36年間暮らした戸建て住宅を手放し、街中のマンションへと引っ越しました。将来、運転免許を返納することを考えて、場所としては徒歩圏内に病院やスーパーがあるエリアを選びました。以前よりスペースが狭くなり生活がコンパクトになったことで、光熱費など支出も少なくなりました。
このように、逆算して未来に備えているからこそ、安心して今の生活を楽しめるように感じています。
自分自身や家族の将来を年表にして具体的な数字で考えると、人生の時間軸がはっきり見えてきます。残された時間がリアルになることで、健康でいられる期間になにをしたいか、どのように暮らしたいかという目標が明確になりますし、介護や医療費など将来に必要なお金を具体的に見積もることもできます。
50代、60代から早めにシミュレーションしておくことをおすすめします。この年表にもとづくことで、無理のない備えやライフプランが可能になるに違いありません。
書籍『ゼロ活 ~お金を使い切り、豊かに生きる!~』(扶桑社刊)では、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんが、自分が最期を迎えるときに資産がちょうど0になるように生きる「ゼロ活」の方法を紹介しています。お金に関する不安を減らし、人生を最大限楽しむ秘訣が詰まった1冊です。
