家事や育児、仕事に奮闘しながらも、日々の暮らしを楽しみつつ「自分らしい選択」を大切にしてきた渡辺満里奈さん。今回は、50代を迎えた今、やめたこと、始めたこと。そして人生を楽しむ秘訣や幸福度について伺いました。

渡辺満里奈さん
渡辺満里奈さん
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忙しさを理由にするのはやめて、挑戦するようになった!

――現在54歳になられた渡辺さん。先月発売になった著書『不機嫌ばかりな私たち』(講談社刊)では、更年期や老いなど、年齢を重ねた自身のモヤモヤを赤裸々につづっていますよね。すごく50代を楽しんでいらっしゃると感じたのですが、最近始めたことはありますか?

渡辺満里奈さん(以下、渡辺):今は躊躇(ちゅうちょ)せずにいろいろなことに挑戦するようにしています。子どもたちが小学生くらいの頃は、どうしても時間がないことを理由にして、「忙しいから無理」と言い訳をしてやらないことが多かったし、家にいることも多かったですね。でも今は「やってみよう!」と思ったときには行動に移しています。

最近は「タップダンス」を始めました。もともとタップダンスが好きで、ずっとやりたいと思っていたのですが、ひとりで始める勇気が出ず、「すぐやめてしまうかも…」と心配になって踏み出せずにいました。

そんなとき、たまたま中尾ミエさんが10年ほどタップダンスを続けているお話を伺って。姿勢もよくてハツラツとしていて、とてもすてきなんですよね! そこで、野宮真貴さんや松本孝美さんの2人を誘ったところ、「やる!」と言ってくれて、これはチャンスだと思って始めました。

更年期には骨密度が低下しやすいため、かかとをトントンする運動がいいとも聞いたので、健康面でも効果が期待できそうです。

――新しいことを始めることで、また新たな目標や夢ができますよね。

渡辺:「いつか発表会で踊りたいね」なんて話もしています。新しいシューズを買うなど、モチベーションにつながる楽しい目標があるとやりがいになりますよね。大人になると、好きに使える時間やお金が増えて自由度が上がる気がするから、新しいことにトライする楽しさを味わっています。

もちろん「好きじゃない」と感じたらやめればいい。無理しないことも大切ですね。私は「心が動かないことはやらない」と決めていて、たとえば英会話は何度も挫折した経験があるので、「もういいや」と思っています(笑)。

あとは最近、健康づくりを目的とした「健康麻雀」も始めました! 指先を動かすことで脳の活性化してくれますし、考える楽しさもあるのでいいなと感じています。

遠慮はやめて、我慢は手放すことにした

――反対にやめたことはありますか?

渡辺:我慢することをやめました。以前は、「私ばかり出かけるのは申し訳ないかな」「こんなに毎日予定を入れていいのかな」と遠慮してしまうことがありました。でも今は、そんな気持ちを手放して、心が動いたらそのまま行動するようにしています。

たとえば、夜ごはんを食べに行ったりライブを観に行ったりするときも、行きたいと思ったら素直に出かける。

子どもには「ママまた行くの? 行きすぎじゃない?」なんて言われることもありますが、「なんでママが行っちゃいけないの?」「ママだって行きたいんだよ!」ときちんと伝えるようにしています。我慢せず罪悪感を抱かないことで、自分らしさを大切にできるようになりました。