浮世絵をイメージしたスイーツたち。心惹かれたのは…

アフタヌーン
個人的に気に入ったのは「シガレット ヘーゼルガナッシュ」(左から2番目)と、「ライチゼリー」(左から3番目)
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11種類あるスイーツは、チーズ、トウモロコシ、チョコレート、抹茶、松の実、黒ゴマ、オリーブ、桜など、和洋折衷多様な食材を使ったユニークなものばかり。

私がとくに気に入ったスイーツの1つは「シガレット ヘーゼルガナッシュ」。「冨嶽三十六景 尾州不二見原」をイメージしたスイーツで、桶越しに富士を望む構図をシガレットクッキーとヘーゼルナッツガナッシュで表現した立体的なお菓子です。

もう1つは、「ライチゼリー」。「冨嶽三十六景 登戸浦」をイメージして鳥居と水辺の情景を表しています。ところどころに和の要素が織り交ぜられていて、食べ心地はどれも軽やか。これまでに食べたことがないような斬新さがありながらも、食べたときに舌にすっとなじむような親近感あふれる香りや味わいは絶妙です。

レモン&ミントコーディアルのモクテル
レモン&ミントコーディアルのモクテル

スイーツのほかに、2種類のモクテル(ノンアルコールカクテルのこと)にも技が光ります。「レモン&ミントコーディアルのモクテル」は、波しぶきをイメージしてつくられた夏らしいアイスドリンクで、北斎が描いた世界が現代に蘇ったような感覚に浸ることができます。

このようにアフタヌーンティーを楽しむことで、日本の美や歴史を発見していく食体験はなかなかないはずです。知性や感性を刺激され、心に残る時間を楽しめば、北斎の作品を鑑賞したくなるのは必至でしょう。だれかに話したくなるような、すてきな思い出になることは間違いありません。

日本にはほかにも「メズム東京」のような、独自性に磨きをかけたすばらしいアフタヌーンティーが続々登場していますから、いつもとちょっと違うヌン活にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

撮影協力:メズム東京