巧妙な手口で行われる犯罪。自分や大切な家族を守るためには、ターゲットにされないことがなによりの防犯対策になります。そこで、資産状況や家族構成を探る「アポ電」の手口とその対処法について、元刑事の佐々木成三さんに教えてもらいました。

「アポ電」という手口を知り正しく対処しよう!(画像素材:PIXTA)
アポ電の手口を知り、正しく対処しよう!(画像素材:PIXTA)
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資産情報を聞き出すアポ電。要注意ポイント7つ

横行している「アポ電」の例をご紹介。個人情報を抜きとられやすいフレーズに用心しましょう。

貴金属の買い取り業者と名乗る男性と電話する高齢女性のイラスト

(1) 最近は貴金属の買い取り業者を騙(かた)り、資産状況を探るのがトレンド。

電話で男性に家庭や資産の状況を伝える高齢女性のイラスト

(2) 「まさか闇バイト組織が自己紹介しないだろう」という心理を突く。

(3)(4) 夫が亡くなっていることと、資産があることがバレる。

電話でひとり暮らしであることを男性に伝える高齢女性のイラスト

(5) 「息子がいるときに行く」と言うことで警戒心を解く。

(6)(7) 息子がいるが現在はひとり暮らしであることがバレる。

得た情報を元に闇名簿を作成する男性のイラスト

強盗や特殊詐欺のターゲットにされてしまう!

「情報は漏れている」前提で考えよう

犯罪グループが使っている「闇名簿」。佐々木さんによると、それは特殊な名簿とは限らず、卒業アルバムなど、平凡なものがベースになることもあるそう。

「そこからアポ電やなりすまし電話などで、最新の個人情報を聞き出していきます。基本的な情報はすでに漏れているものと考え、それ以上の新しい情報を漏らさないことが大切です」(佐々木さん、以下同)