カナダに住む60代のブロガー筆子さんは、20年以上ミニマルな暮らしを実践しています。若い頃はものに囲まれた生活を送っていたそうですが、50代を迎えたタイミングで徹底的にものを減らしたのには、一体どんな理由があったのでしょうか? 今回は、筆子さんのヒストリーとともに、「もたない暮らし」を続ける理由をご紹介します。

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20年以上、ミニマルライフを続ける理由とは?(※画像はイメージです)

時代が変わっても変わらない「暮らしの軸」

この20年ほどで、私たちの暮らしを取り巻く環境は大きく変わりました。スマート家電や多機能な調理道具、おしゃれな収納グッズなど、便利そうなものが次々と登場する時代です。けれど、私はずっと「もたない暮らし=ミニマルライフ」を続けています。

選べる選択肢が増えた今だからこそ、自分にとって本当に必要なものを見極めたいと思います。一見、時代に逆行しているように見えるかもしれませんが、少ないからこそ、満ちたりる実感があります。

私はかつて、ものがいっぱいの部屋で暮らしていました。けれど、その頃の私はいつもどこか疲れていて、なにかに追われている感じでした。今は逆に気持ちにゆとりがあります。だから、50代、60代と年齢を重ねても、たくさんものをもつ暮らしに戻ろうとは思いません。

以前はものに囲まれて暮らしていた

若い頃の私は、典型的な「ものもち」でした。通販で毎月雑貨を買い、セール品を見ると買い、収納がたりなければ収納グッズを買いたし、それでも片付かない日々にイライラしていました。

なにが入っているのか忘れてしまった引き出し、あけるのが怖い押し入れ、出かける前に何度も脱ぎ着をした洋服の山。ためこんだものを見てうんざりしたので、ものを減らすことにしました。

このときにかなりたくさんのものを捨てましたが、39歳で出産したあと、子どものものを中心にものが増えてしまいました。そこで、40代半ばからシンプルライフを目指し、海外ミニマリストの影響を受けて、50代になったときに徹底的にものを減らすことにしました。