当たり前にある日用品、いつか着ると思って捨てられない服…。じつはなくても困らないものばかりかも!? 40代で都会暮らしをやめて北海道に移住し、SNSで発信する「究極にストレスフリーな生活」が、ミドルシニア世代から絶大な支持を受ける「りさねーぜ」こと酒井りさこさんは、戸建て住宅を建てた際、日用品のラインナップや収納を大きく見直したそう。手放したものや収納ルールについて、詳しく教えてもらいました。

りさねーぜさん
りさねーぜ(酒井りさこ)さん
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生活動線のスムーズさが、日々を快適にする

市松模様のラグ
市松模様のラグは、色違いのタイルカーペットを組み合わせたもの

家づくりにおいて、いちばんこだわったのが生活動線です。

朝の忙しい時間に、1階と2階を行ったり来たりするのは避けたく、朝起きて、2階の寝室から1階に降りたら、家を出るまでの間に再び2階に行かなくてすむようなつくりにしたい…。そう設計士さんにお願いしました。

それで出てきたのが、クローゼットを1階にする案。朝食をとったり、顔を洗ったり、化粧をしたり、着替えたり…という、おでかけ前の一連の流れを、すべて1階で完結できるようになりました。

姿見になっているシューズロッカーの扉
姿見になっているシューズロッカーの扉は、あけると靴を履いた状態で全身チェック

玄関には大きなシューズロッカーを造作してもらい、そのロッカーの扉の内側に姿見となる鏡をつけてもらいました。これも設計士さんからの提案だったのですが、靴まで履いた状態で全身を確認できるので、とても便利です。

靴とバッグも含めた全身のバランスを確認できるのは、コーディネートを決めるのにとても役立っています!

今は在宅勤務になりましたが、2階で起きる、1階で身支度を整える、2階で仕事…という流れができたので、仕事時間と休憩時間のきり替えがしやすく、正解だったなと思っています。

「あった方がいい」はなくてもいい

ドアの少ない間取り
はがれている壁紙は猫の爪研ぎの跡

わが家は一戸建てではありますが、ほぼワンルームのような造り。建具としてのドアは、トイレのドアだけで、クローゼットはオープンだし、お風呂の脱衣所もありません。

だって、ひとり暮らしなのに、仕きられた脱衣所とか、必要なくないですか?

そういうと「だれかが泊まりに来たときはどうするの?」と聞かれるのですが、基本的に、だれも泊まりに来ません。というか、泊めません。逆に、40代以上のひとり暮らしの家に、どういう関係の人が泊まりに来るのか想定できません。

来るかどうかもわからない人のために、ムダな仕きりや部屋、寝具を用意するのはもったいないので、やめました。

一戸建てだと、なんとなく「客間が必要」みたいに考えている人もいますが、それって単なる思い込みですよね。自分のための家なのに、使わないものをたす必要はないかなって思います。

●トイレグッズやマット類もやめた

ほかにも、「なんとなく使っていたもの」をいくつかやめました。

トイレマットやスリッパなどのトイレグッズや、キッチンの床に敷いていたキッチンマット。洗った食器を入れる水きりカゴもやめて、今は水きりマットを使っています。食器をつけておく洗い桶もやめましたし、リビングにゴミ箱を置くのもやめました。

これらがなくなって、ずいぶんとスッキリしました。

マット類って、あれば床は汚れないかもしれませんが、マット類自体は汚れてしまいますよね。汚れが目立たないぶん、そのまま放置しがちだから、なんだか不潔な感じがしますし、かといってしょちゅう洗うのは面倒。

それなら、汚れた床を、その都度掃除するほうが簡単で、清潔さを保てて気持ちがいいなって、私は感じています。