夫をモラハラだと思い込んでいた…夫婦仲を見直したきっかけは
すべての画像を見る(全5枚)転機が訪れたのは、およねさんが友達に相談したこと。「離婚を考えている」というおよねさんの言葉を心配した友人が、「夫婦コンサルティング」を紹介してくれたのだそう。
およね:友人が「うちも受けているから、どう?」とすすめてくれた先生のところへ2人で行きました。そこで心理学の先生がやってくれたのが、「エニアグラム」を使っての性格解説。エニアグラムでは、人間の性格を9つのタイプに分類する心理学の1つなのですが、これでわかったのは、ふたりの性格タイプが全然違うこと。
ものすごくざっくりと言えば、彼は「PDCA(※Plan、Do、Check、Action)で言うところの「Plan(計画)」を大切にするタイプで、いろいろ計画を立ててから動きたい性格。一方の私は「Do(実行)」を重視するタイプで、実際に起こした行動の結果で判断、改善して仕事を進めていく性格だということ。そのせいででまったく噛み合っていない、ということがわかりました。
卓也:ちょっとびっくりしました。僕がおよねさんにアドバイスをしているのは、もちろん活動を良くしていくためだったのですが、それが全然伝わっていなかった。改善点を見つけて伝えることは、僕なりの優しさだったのですが、およねさんは「Do(行動)」から考えたいと思っているから、先にあれこれ言われても受け入れられない…。自分の思いのままに好きなようにやることでパフォーマンスが上がるし、その結果を見て改善して進めていくのがおよねさんのタイプなんですよね。お互いに間違ったことをしていたわけではなかったけど、相手には全然伝わってなかったんです(笑)。
およね:そう(笑)。極端に言えば、当時は夫のことを「この人はモラハラしている」と思っていたんです。毎日毎日いろいろな指摘をしてくるので、きっと自分のことが気に食わないんだと思っていたのですが、実際はものごとの進め方が違っていただけなんです。
お互いの性格がわかり、受け入れやすくなった
――「夫婦コンサル」を受け、お互いの性格を理解できたことで、少しずつ夫婦関係も改善していったんですね。それぞれの性格の特性を理解することで、それまでイライラを感じていたことは受け入れやすくなりましたか?
卓也:僕が何度も言われたのは、「奥さんは計画を立ててものごとを進めるタイプではないから、いくら計画段階で詰め寄っても響きませんよ」ということ。そのことをわかってあげてね、という話をされました。
およね:反対に私は、「旦那さんの性格上、『この段階で心配しないで』と言っても無理。何度も計画を確認してくることは、仕方がないからことだから、それは許してあげて」ということを言われました。夫の性格タイプを知ることができたので、それは受け入れやすくなりました。
――異なる性格タイプは、「愛情」の表現や受け止め方にも違いがあるのだとか?
およね:私のようなタイプは、「共感したり、ほめるたりすること」が愛情だと思っているのですが、夫のタイプは「導くこと」が愛情だと思うそうで…。だからそもそも、「こうした方がいい、ああした方がいい」と言うこと自体が愛情なので、そう思って受け止めてくださいと、これまた先生には言われました。
卓也:僕の方は「ほめる練習をしてください」も言われました(笑)。
およね:「夫婦コンサルティング」を受けたからといって、すぐに仲直りできたわけではないのですが、私も「こうした方がいい」と言われたときも、「あーはい、これ愛情! 愛情ですね!」と受け取りやすくなってきていますし、彼も少しずつほめてくれるようになっています(笑)。
卓也:お互い訓練が必要なので時間はかかりますが、少しずつ亀裂を修復できているような実感はありますね。