愛犬のためにも「元気で長生きしなきゃ」と思うように

三四郎くん
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日々の食生活に対する考え方には、息子の巣立ちを間近に控えた頃、同時期にミニチュアダックスフントの「三四郎」を迎えたことも影響しているそう。

「三四郎は僕がいなくなったら生きていけないんだから、この子がいる間は自分も元気でがんばらなきゃ、と思うようになりました。それに僕と息子は年が45歳離れているので、彼からも『僕はひとりになりたくない、パパはできるだけ長生きしてほしい』と言われますしね」

三四郎くん用の自家製スープ
三四郎くん用の自家製スープ

三四郎くんが来てからは、犬の栄養学ついても勉強し、ごはんも手づくりするように。

「過保護だと思われそうだけど、毎日ドッグフードだけだとかわいそうだから。いろいろ調べた結果、ササミと野菜を煮込んだスープが犬の体にはいいと分かって、それを1週間分まとめてつくって冷凍しています。カップケーキの型に入れると、ちょうど1食分ずつ冷凍できて便利なんですよね。それを食事のたびに自然解凍して、ドッグフードの上にかけています。ちなみに今こうやってオンラインで話していても、部屋の向こうで三四郎が『ごはん』『三四郎』という言葉に反応してますね(笑)。

やっぱり、犬を飼うことには責任が伴うもの。僕は彼からたくさんの愛や喜びをもらっているんだから、彼が元気でいられるように守ってあげないと。それが僕の仕事だと思っています」

パリ在住の作家・辻仁成さんが愛犬・三四郎との日々を描いた新刊エッセイ『犬と生きる』(マガジンハウス刊)。大学生になった息子の「巣立ち」や、60代を迎えた自身の「終活」についても綴られています。

犬と生きる

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