ポイント3:先々のお手入れや修理・交換を考慮することも忘れずに

ジャストサイズの調味料収納
ジャストサイズの調味料収納が実現できました
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オリジナルキッチンにチャレンジしてみて、気がついたことが2つあります。ひとつは「最適解を求めすぎない」こと。

たとえば、収納計画では、使用中の調味料やボトルのサイズを調べ、出し入れのしやすさを考慮しました。ぴったりと収納できてとても気持ちがいいのですが、今、使っている調味料が将来、廃版になったら意味がなくなるかもしれませんよね。

10年、20年と住み続けていく住まいであれば、先々のことも想定して、ある程度、どうにでも調整できるような余裕を持たせた設計にしておいたほうがよいと感じます。

たとえば、棚板の高さを変えられるように設置金具を複数取りつけておいたり、引き出しの内部は細かく造作せずにあとから自分で仕切れるようにしておいたりといった具合。

もうひとつは、「オリジナリティを追求しすぎない」ということ。

「世界でひとつの自分だけのキッチン」ということにこだわりすぎてしまうと、メンテナンスが難しくなってしまいます。海外のマイナーなメーカーの設備を入れると、日本の代理店がなくて直接、海外の修理窓口に依頼しないといけなかったり、デザインにこだわりすぎるあまり特殊な塗料を調合しないといけなかったり。

キッチンは毎日使う場所なので、折に触れてメンテナンスする必要があります。機器の交換・修理も念頭に置いて仕様を選びたいものですね。

大切なのは、自分に必要な機能を見極めること。それを前提にしてメンテナンスやコストなども踏まえて、実現すること。経験豊富な設計担当者とじっくり話し合ってプランニングすれば、きっと自慢のオリジナルキッチンが実現できるはずです。