「自分は自分」で、ラクに生きられるように

スイーツを食べるようさん
すべての画像を見る(全3枚)

私がごきげんでいるために心がけていることは、まだまだあります。それは、「自分は自分、他人と比べない」ということ。

若い頃は、すぐに自分と人を比べて落ち込んでいました。「私はあれをもっていない」「あの人と比べて、私はこれができていない」とか。自分なりにがんばってはいるけれど、空回りしたり、うまくいかなくて、毎回落ち込んでしまいます。

中学生のときに卓球部に入ったものの、運動神経がないのでレギュラーにはとてもなれなくて。思春期もあったのだと思いますが、この頃が人と比べてしまう人生の始まりだった気がします。

それから短大では、お嬢さま学校に入ってしまって…。みんなブランドもののバッグを持って、キラキラしていて、田舎者の私は「全然イケてないな」と思っていました。

さらに子育て中は、周りのママ友がみんな年上だったこともあり、「周りのお母さんはできているのに、私は全然うまくできない」と思っていました。こんなふうに、今までたくさんの挫折を味わってきました。

今思うと、学生時代は自分と性格が似ている子や、気が合う子と仲よくしていました。ところが、社会人になると、バックボーンもさまざまで、いろいろな考え方の人と関わる機会が増えました。「なんでそう思うんだろう?」「どうしてそんな言い方をするんだろう?」と思う場面が多かったことを覚えています。

私は、エステティシャンの仕事に就いてから、いろいろなお客さまと出会いました。そこで、10人いたら10人分の“普通”があると気づきました。40歳近くなった頃、遅すぎるかもしれませんが「ひとりひとり、みんな違うんだ」ということが本当の意味で理解できたんです。

考え方や性格、持っているもの、生活環境、長年ついたクセのようなものも、みんな違います。たとえできないことがあったとしても「自分は自分」と思うことで、人と比べなくなりました。あと、年齢を重ねて図太くなれたことも大きいかもしれません(笑)。

人と自分を比べず、“普通”にとらわれずに生きるって、とっても大切な考え方だと思うんです。焦ることもなく、モヤモヤしたりせず、心穏やかでいられるような気がします。

とは言いながらも、生きていると「比べられるポイント」って本当にたくさんありますよね。たとえば持ちものだとか容姿だとか…挙げたらキリがないです。私もすぐ人と比べてしまっていたので、気持ちがよくわかります。そういうときは、「負けるくらいがちょうどいい」と考えてみると、気持ちがスッとラクになると実感しています。

また、世の中にはいろいろな価値観を持っている人がいて、人のことは変えることができません。昔はつき合い方に悩んだこともたくさんありました。今のように「こういう人もいるんだな」と、割りきって考えることができていたら、もっとラクに生きられていただろうと思います。

これも相田みつをさんの詩なのですが、「きゅうりにはきゅうりの良さを認め、なすにはなすの良さを認める心です」という一文があります。落ち込んだ気持ちのときに思い返していました。実際はまだまだ修行中で、いまだにモヤモヤしてしまうこともあります。ですが、前よりはものすごく人間関係がラクになり、悩むことはほとんどなくなりましたね。

余談ですが、以前フォロワーさんから「落ち込んだときはどうしていますか?」と質問をいただいたことがあります。そういうときは、泣ける映画を見て、号泣する! 「涙活」っていうやつです。普段はそういう映画を観ると嗚咽しちゃって周りに迷惑なので、映画館に行けないんですよ(笑)。家ならいくらでも泣けますし、泣いたあとはすっきり。

あとはひとりカラオケ。普段は声が小さいほうですが、カラオケだとなぜか大きい声が出ます。思いっきり歌ったら、いつの間にかモヤモヤも吹き飛びます!

50代、賃貸ひとり暮らし。ものを手放して見つけた、私らしい日常』(扶桑社刊)では、部屋を広く見せる家具選びのコツ、シンプルだけど“なんかすてき”なインテリア、ズボラでも片付けやすくキレイが続く収納やプチ掃除など、簡単でマネしたくなるアイデアをたっぷりご紹介。軽トラ2台分のものを手放し、第二の人生をスタートさせたようさんの「自分で自分をごきげんにするアイデア」満載の一冊です。

50代、賃貸ひとり暮らし。 ものを手放して見つけた、 私らしい日常

50代、賃貸ひとり暮らし。ものを手放して見つけた、私らしい日常

Amazonで見る