もしものときのために防災用品を備えておきたいけれど、コンパクトな賃貸住宅の場合、収納場所を確保するのが大変というケースも。そんな悩みを解決する、収納スペースを圧迫しない防災・備蓄のアイデアを紹介します。教えてくれるのは、夫の転勤による5回の引っ越しを経て「持たない暮らし」を実践中、防災士の資格ももつかなさんです。

おしゃれな防災グッズ
賃貸住宅で夫・長男と3人で暮らすかなさんの「無理なく備える防災」をご紹介
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1:水の保管は収納場所を分散&すき間をフル活用

水の備蓄方法

災害時の断水などに備えて、最優先で備えておきたい水。わが家では、飲料水とは別で空になったペットボトルに水道水を入れて、生活用水としてストックしています。

1日に必要な水の量の目安は、1人につき3Lと言われていますが、手洗いや掃除など生活用水として使う分を考えると、それではたりない可能性も。とはいえ、水を大量にストックするとなると場所もとるので、収納スペースが限られた賃貸住宅ではなかなか大変です。

そこで、脱衣所やクローゼットの中、キッチンにあるデッドスペースなど“すき間”を活用しつつ、分散して収納しています。場所を分散することで、約57平米と狭めな賃貸アパートのわが家でも30本以上備蓄できています。

2:防災グッズは「出しっぱなしでサマになるもの」を

おしゃれな防災グッズ

防災グッズは「普段使わないから」としまい込んでしまうと、いざ必要となったときにどこにあるか思い出せず、すぐに取り出せないというデメリットがあります。そこで、わが家では出しっぱなしにしても気にならない、好きなデザインのものを選ぶようにしています。

太陽光で充電できるソーラーライトや、電池式ランタンは見た目もシンプルなものを選び、そのまま棚の上に置いて「見せる収納」にしています。ソーラーライトはアウトドアでも活躍するのはもちろん、天気のいい日にベランダに出しておくだけで充電完了するので、管理も簡単で重宝しています。

3:割れもの・重いものは、落下の危険がない場所に

割れものの防災収納

ガラスや陶器の花瓶など割れものの保管場所は、なるべく低い場所を心がけています。地震の際に危険なのは、揺れそのものというより「揺れによって落ちてくるもの」の下敷きになったり、ケガをしてしまうことです。

そのため、なるべく身長より高い場所に重いものは置かないようにしたいところ。わが家では、収納ボックスにまとめてシェルフの下に置いています。また、キッチンの食器棚には、食器の落下防止のために滑り止めシートを敷いています。