家好き芸人・アンガールズ田中さんが、リノベーションをした気になる建物を訪問。向かった先は、「男の椅子」「親子の椅子」など、創設者の秋岡芳夫氏がデザインした家具が並ぶショールーム。築60年のマンションをリノベーションした木の空間で、身長188㎝の田中さんが、低く暮らす家具の魅力を体感しました。

アンガールズ田中さんとショールーム
「モノ・モノ」代表の菅村大全さんとパチリ。「家具が低いと、空間が広く感じますね」と田中さん
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靴を脱いで低座の家具を体験できる空間に

「モノ・モノ」の外観とアンガールズ田中さん

田中さんが訪ねたのは、JR中野駅から徒歩3分と便利な場所にある、古いマンションの一室。「モノ・モノ」代表の菅村大全さんが迎えてくれました。

菅村:1970年にできた「モノ・モノ」の創設者の秋岡芳夫は、大正生まれの工業デザイナーで、日本の生活や風土に根差した低座椅子などの家具や雑貨を提案。1964年に建築されたマンションの一室を拠点としてきましたが、老朽化してきたことから、2015年に新たにショールームとしてリノベーションしました。設計は、30年以上にわたり当社の家具を採用している大阪のエムズ建築設計事務所に依頼。日本の木や大工文化に愛着を持っていた秋岡の精神に則り、国産材を使用して、靴を脱いで体験できる、家に近い環境の空間を実現しています。

ショールームに入るアンガールズ田中さん

田中:なんかすいません! 低い家具を扱っているのに、こんなデカい人が来てしまって…。でも、日本は天井が低い家が多いから、家具を低くつくるのは、空間を広く見せるのに有効ですよね。このショールームは、それを実感できます。

菅村:ここは築年の古いマンションなので、もともと天井が低く、さらにリノベーションの際に断熱材を入れて床を二重にしているのですが、テーブルと椅子が低いので圧迫感がありません。

田中:すごくわかりやすくて、ショールームの役割として、すばらしいですね。

展示スペースとアンガールズ田中さん

菅村:展示スペースの裏には事務所とバックヤードがあるのですが、エアコンが1台しか設置できないので、壁やサッシもしっかり断熱仕様としたうえで、間仕切り壁の上部を開けて空調が行き渡るようにしています。おかげで開放感もあり、夏も冬も快適になりました。

田中:開放感があるし、木を感じられる洗練された空間になっていますね。