離れて暮らす親のサポートに最新IT機器を導入すれば、子も親もお互いに安心した暮らしが送れます。IT機器を活用して、両親の遠距離介護を実践しているテクニカルライターの和田亜希子さんが、離れて暮らす親を見守るときに役立つ、優秀な介護アイテムを伝授します。親が元気なうちから是非“実家IT化”を進めてみて

エアコンの近くに設置したスマートリモコン
親の「遠隔介護」をスムーズにおこなう優秀なアイデアが満載!
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スマートリモコンで遠隔操作

和田さんがスマートリモコンを導入した直接のきっかけは夏の熱中症対策。エアコンを遠隔操作するためでしたが、その後、リモート操作できるものを増やしていったそう。

「母はだんだんテレビのリモコン操作ができなくなり、電話でボタン操作を説明するのが大変になってきたので、スマートリモコンにテレビを設定しました。また、カーテンを閉めようとして転倒したことがあったので、カーテンも自動開閉できるようにしました。自動化すれば、そうしたリスクも回避できます」

●自動化で親も安全便利に

電気スイッチに設置した指ロボット

昔ながらの壁の電気スイッチの照明でも、「指ロボット」を設置すればスマートリモコンでのコントロールが可能に。

スケジュール管理はスマートディスプレーで

予定が表示されているスマートディスプレー

日付や時間がわからなくなる見当識障害は認知症の中核症状。和田さんの母親もデイサービスや病院の予定がわからず、不安になることがあったそう。そのサポートとして導入したのが、スマートディスプレー。和田さんがあらかじめスケジュールを登録し、朝に日付と予定を読み上げるように設定したそう。

「高齢者には難しいのでは? と思うかもしれませんが、むしろおすすめ。言葉を発すればいいだけなので、ラクでなじみやすいようです。音声操作でスマートディスプレーを使いこなしているのをヘルパーさんにほめられて、母も自慢気でした(笑)」。

●ビデオ通話機能を使って「バーチャル同居」も実現!

スマートディスプレー導入後は毎朝30分のビデオ通話が日課に。「その習慣ができてから、母から頻繁にかかってきていた『いつ帰ってくるの?』という電話が減りました」