メイクや洋服…チェックする項目を決める
年齢というのは数字では表せる。けれど、その変化を具体的に察しようと思うなら、注意深く耳を傾けないと難しい。そこで、呼び名の変わる5歳刻みの段階では、意識的にチェックしてみる。
自覚しやすい年代の変化が訪れたときに、必ずチェックする項目を決める。
・メイクのやり方、髪型
・洋服、バッグ、靴
・生活スタイル
など、毎日、当たり前にやり続けてしまう、自分の“型”になってしまいやすい上記のこと。
そのメイク道具は一体いつ買ったのか? メイクはいつから変えてないか? もっている洋服の中で素材が毛羽立っているもの、においがするものはないか? バッグはくたびれていないか? 靴のかかとの減りや傷みは? 食べる量は? 寝る時間は? 運動量は? 健康診断は最後にいつ受けた?
とくに変化のサインが表れにくいもの、周りには気づかれていても自分では気づかなさそうなもの、これらを5年ごとに出して並べてみる。現状の棚卸しと引き算を客観的に行うのだ。
大切なことは、他人の目よりも「これからの自分」
大事な点がひとつある。この5歳刻みチェックは、他人からどう見られるかのためにやっているわけではない。階級移行の踊り場に立って、「これからの自分のため」に、今までのよきも悪しきも振り返るのだ。反省ではなく内省。モノや習慣を通したリフレクション。
私は、クローゼットを開けて、毛羽立っている洋服やにおいがついた洋服たちを見つけ処分した。化粧ポーチを開き、使っていなかったアイシャドウも処分した。そこには、すっと余白が生まれる。今までとは違うカラーを試そうかな、新しい気持ちの風が吹く。
これから、どのように自分に合わせたモノを選んでいくのかのリフレクションが始まる。自分の変化に、前向きに、歩みを合わせられるようになるのだ。
尾石さんの初エッセイ『からまる毎日のほぐし方』(扶桑社刊)は、このほかにも、年齢やキャリア、家族、人づき合いなど、モヤモヤとした日常のからまりを自分らしい日々に変えていく「考え方」のヒントが満載。ぜひチェックしてみてくださいね。