家づくりは選択の連続です。4年前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てたライターは、「畳コーナーの段差を低く変更」「キッチンの床の点検口を収納の中に移動」「ロフトをやめて収納スペース」にしました。変更もしくは不採用にしたことで、メリットが多かったと感じています。その経緯を振り返ってレポート。

畳コーナー
LDKの畳コーナーも高さのある小上がりにしなくてよかった!
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「理想」と「現実の暮らし」で揺れる家づくり

間取り図

筆者は4年前にハウスメーカーで、延床面積38坪の2階建ての家を建てました。現在、妻と子ども2人(3歳と1歳)の4人で暮らしています。

1階にLDKと水回り、2階に寝室や子ども部屋、書斎といった個室があります。

家づくり当初は、妻と住宅展示場に頻繁に足を運び、すてきなモデルハウスを見ては、理想の間取りについて話し合いました。

しかし、実際にハウスメーカーの設計担当者と、打合せが進むにつれ、実現したいと思っていたこと(理想)と、実際の暮らし(現実)が、かみ合わないように感じ始めました。

結果、打合せで提案されたプランから、やめたり変更したりしたことが3つあります。4年暮らしていて、その選択は正解だったと思っています。

収納つきの小上がりではなく低い段差の畳コーナーに

畳コーナーの段差

まず1つ目は、LDKにつくった畳コーナーです。小上がりの和室のようなものはつくろうと決めていました。しかし、その高さに悩んでいました。

よくあるのは、30cmほどの膝くらいの高さ。高さがあるぶん、周りからしっかりと仕切ることができます。また、30cmの高さがあれば、下を収納としても活用できます。

ただ、安全性が気になっていました。計画中はまだ夫婦ふたり。しかし、将来子どもが生まれて歩くようになると、子どもの行動範囲は一気に広がります。親の目を盗んで30cmの小上がりを勝手に上り、そこから落ちてケガをする可能性を考えました。

そこで設計士に相談したところ、小上がりは30cmでなくても問題ないとの回答。そこで低い小上がりにすることにしました。収納はなくなりますが、安全性を最優先することに。最終的に段差は10cmにしました。

それでも畳コーナーとして仕切れますし、圧迫感がないのでLDKが広く感じられます。子どもが畳コーナーから落ちて、ケガをするような事故も起こっていません。

安全性と空間としての仕切りを両立できました。実際に4年住んでこの判断は正解だったと思っています。