娘には勉強を楽しむハングリー精神はない
なにより娘の性格的に、大きな壁を乗り越えるのは苦手なのではと思っていました。勉強して学校のテストでよい点数を取れれば満足で、周りと競って高め合ったり自分の限界を引き上げたりするタイプではないだろうと。
他人と比べて点数が低いと落ち込みがちなのも不安でした。中学受験を志すことで精神的にプラスになることは多いでしょうが、途中で心が折れて勉強が嫌になってしまっては本末転倒です。自分のペースで勉強を続けてくれればそれで十分。親としても行かせたい学校があったわけでもないので、「中学受験はしなくてもよいんだよ」という話は何度もしました。
がんばる姿が見れたのはよかった
しかし結局本人が「塾で勉強を続けたい」「中学受験をしたい」と言い出しはじめ、中学受験をすることになりました。費用や労力に関しては不安がありましたが、娘のやる気には代えられません。親はがんばる、それだけです。
「やめたくない」と言える習い事があるならやらせてあげたいと、私は常々思っていました。それが水泳でもピアノでもなく勉強だったというだけのこと。
6年生になって休日でもテストを受けたり学校説明会へ行ったりと忙しくなりましたが、娘が前向きに勉強や志望校選定に取り組む姿は見ていてとてもうれしく思います。
子育ては「予想外の連続」かも
私にとっては、娘が中学受験塾に入ったのも中学受験をすることになったのも予想外のことでした。中学受験というと、親が積極的で子どもは消極的というイメージがあるかもしれませんが、わが家は完全に逆。めずらしいパターンかもしれません。
私はこの件で、想像通りにいかないのが子育てだと実感しました。予想外の中学受験で時間もお金もキツキツですが、大変さを実感しながらもがんばりたいと思えることに出会えたのはうれしいですね。
親としてはいまだに消極的で、6年生の夏になっても「無理して受験しなくても」と言うことはあります。同時に、本人がやりたいと思うことを自分なりにがんばって、その結果を受け止める2月を迎えるのを楽しみだとも感じています。
わが家にとって今年は、予定にはない大チャレンジの年です。予定通りにいかない、予想外のできごとが起こる。子育てとはそういうものなのだと思って走り抜けたいと思っています。