年齢を重ねるごとに、人生のステージが変化していきます。50代60代の生き方についての著書を多数持つブロガーの中道あんさんは、昨年還暦を迎えました。60代を1年過ごしてみて、理想の過ごし方が見えてきたそう。中道さんが考える「60代を充実させる過ごし方」を4つ紹介します。

中道あんさん
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60歳になって1年。これからの60代をどう過ごすか

還暦をすぎてちょうど1年が経ちました。結論から言うと、私の場合、59歳のときと人生はほとんど変わっていません。60歳直前で、、わざわざ自身の事業を法人化したのは、仕事への意欲がまだあるという証明ではないかと思っています。

起業したときには、「週3日働いて週4日は休日にしたい! 60歳になったら働かない!」という理想を掲げていましたが、絶えず頭の中には仕事のことを考えていて休みはありません。でも、それは仕事が好きな証拠で、勝手に頭を体も動いちゃうんです。

遊ぶのは楽しいけれど、それが毎日なら自己価値が低くなるんじゃないだろうか?とも思います。だから、「好きなように働く」がマイベスト。お金のためというより生きがいのため。そういう思いがハッキリしたのが60歳の一年間でした。

そこで今回は、この1年を過ごしてみてわかった、60代の理想の過ごし方を紹介します。

1:人と比べて生きなくていい

60歳と言えば、雇用体系も変わり、それまでいたステージから降格したり、減給になったりして第一線から退く人がほとんどではないでしょうか。それまで仕事に情熱を注いでいたら、会社から評価を受ける後輩たちが眩しく見える場面もあるかもしれません。そんなとき、どんな気持ちでしょうか。

私の場合は、自分で仕事をしているのでSNSなどで尖りまくっている若き起業家に触発されるときがあります。「私も、がんばらなきゃ。これじゃダメだ」と自分責め。昭和世代は、とにかくがんばれ! 負けるな!という根性論を擦り込めれています。だから、どうしてもだれかと比べてしまう…。

ですので、SNSとも距離をとっています。私が見ているのは、ワンコのおもしろ動画に癒やされ、おいしそうなお店の紹介をブックマークして、気になる人のブログを読んで他人の価値観に触れるくらい。自分が自分でなくなるときは、人と比較しているときです。だから、自分を知って自分のままに生きるのが最高だとわかりました。

2:ラクがいちばん。ヒールは要らない

ハイヒール
※写真はイメージです

ゲタ箱を開けるとまったく履いていないヒールの靴が3足。そういえば、ここ1年はまったく出番がありません。ヒールのゴムが減って見栄えが悪くなってたので、新しいゴムにつけ替えたのはいつのことだったかは思い出せませんが、そのゴムの真新しさからも履いていなのがよく分かります。

パンプスを手にして眺めてみると、なんだかすごく抵抗感を感じます。「あぁ、もう履きたくないんだなぁ」「これを履いて歩く自分がしんどそう」。

そういえば、はじめてパンプスを履いたのは17歳の頃。親戚の結婚式に赤いハイヒールを履いて出席してのだけれど、その歩きづらさときたら腰痛になりそうでした。あのときの感覚に似ている。そのときは、まだ早いんだと思ったけれど、今は、もう十分という感じかしら。

ということで、下駄箱の中にあるパンプスと、クローゼットに眠るロングブーツを処分することにしました。50代の初めは「一生ヒールが似合う女性になりたい」とか言っていたけれど、「ラクがいちばんである」というのが正直な気持ちです。