人生100年時代、第二の人生をガラリと変える人もいます。結婚、子育て、離婚、病気を経て、昨年からスペインへの単身留学を送っている55歳のRitaさんは、日本とスペインの違いについて発信していることで人気です。世界でいちばん健康な国と言われているスペインですが、Ritaさんから見たその理由について語ってもらいました。
すべての画像を見る(全7枚)スペインが健康な国と言われる理由
ブルームバーグの発表で「世界でいちばん健康な国2019」で1位に選ばれたスペイン(2位イタリア、3位アイスランド、4位日本)。健康の秘訣は一般的に食事・運動・生活習慣とも言われますが、思えばスペイン人の生活はどの方向からみても「健康になりそう」な理由がたくさんあります。今回はこのランキングに「やっぱりな」と頷ける具体的な内容、スペイン人の健康生活の秘訣を集めてみました。
スペインの伝統食は健康的な食材ばかり
年間3000時間もあるスペインの日照時間。サンサンと照り続く陽射しの下にある農地は国土面積の約50%です。大規模な果物の生産国であり、オリーブは世界の約5割ものシェア率。常に採取できる新鮮食材の種類が多く、スペインの伝統食は健康に直結していると言われています。
広々とした牧場で飼育されている牛や豚、海岸沿いでは魚介が豊富で、さらに家庭料理といえば豆の煮込み料理、お酒のおつまみにはチーズとナッツ…。じつにバランス豊かなメニューがスペイン人の食卓に並びます。
そして主食のパンは固めのバゲットが主。そのままかじったり生ハムやチーズを挟んだり、レストランではお通しのように必ずセットで提供されます。この固いパンを毎日食べることにより「よく噛む生活」が定着し、脳の発達と健康につながるとも言われています。
健康食材を取り扱ったお店も多い
街中でも健康志向のお店を所々で見かけます。無添加のオーガニック商品のみを扱った店舗に加え、一般的なスーパーにも必ず有機認定商品が並ぶコーナーがあります。
ヨーロッパは環境保護や遺伝的多様性の保持が拡大していることで、農業規定や添加物の管理が厳しく、じつはインスタント食品が非常に少ないんです。有機野菜・自然酵母を意識したレストランは常に混雑し、スペイン全土で健康を意識している様子が伺えます。