年齢を重ねたことによる、ライフスタイルや体調の変化。それらに対応し、快適に毎日を過ごすためには、持っているものや時間の使い方を見直してみることが大切です。ここでは、夫婦2人+愛犬2匹で暮らす、暮らしコーディネーター・瀧本真奈美さん(現在50代)のケースをご紹介。やめてよかったことについて語ります。

白の家電
年齢を重ね、「やめてよかったこと」を紹介
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調理器具や服…「もったいない」で使い続けるのをやめた

50代は、子育てもひと段落し、ゆっくりのんびりできるはず。そう考えていたにも関わらず、まだまだ仕事も忙しいし、家族ごとはゼロにはならない。なんだか1日があっという間で、自分の時間なんて後回し…という方も多いのではないでしょうか? 私もそうでした。

そんなとき、今までは当たり前と思っていたことを一度見直してみようと思ったのです。

スライサー

たとえば、ピーラーやスライサーなどの調理器具は、まだ使えるしもったいないからと使い続けていくうちに、気づかないまま使い勝手が悪くなっているものもあります。思い切って買い替えてみると、「スッと切れる」「軽い」「力がほとんどいらない」といった機能性に驚き、もっと早く買えばよかったと思うことも。

加えて、近年は主婦の望みを叶えてくれる便利機能や見た目の可愛らしさ、スタイリッシュさを兼ねそなえたものも多いので、積極的に買い替えをするようにしています。

そのほかにも、なんとなく気に入らなかったり、似合わなくなった服。買った以上は活用しなければと思っても、着こなしに悩んで時間を使っていては本末転倒です。私も50代になった頃から、“今の自分”が着たいもの、リアルタイムに似合うものの基準で、思いきって大量の服を手放しました。すると、服の管理も、選ぶ時間も、クローゼットの片づけもグンとラクに。

「もったいないから」という理由でものを持ち続けることは、それこそもったいないと思うようになりました。

掃除は「自分らしいスタイル」で行うように心がける

掃除をする瀧本さん

体力も気力も落ちる“ゆらぎ期”に私が掲げていたのが「自分を追い込まない家事」でした。「いつもきれいな家にしておくこと」にこだわらないほうがいいと思い、少々散らかっていても、だんだんとひどくなっていく汚れにも目をつぶってきました。

ですがその結果、気分は落ち込み、家事のモチベーションも落ちてしまっただけでなく、元の状態に戻すためにまとめて掃除をするのがとても大変になってしまいました。よかれと思って行っていたことが、余計に自分を追い込んでしまっていたのです。

やはり私は「家がすっきり清々しく整っていること」がなにより心地よく、必要なことだと再認識できたので、改めて少しずつ無理しない程度の「コツコツ家事」に戻しています。

楽しめなくなった趣味を手放したら、気持ちがラクに

DIYの道具

以前は心から楽しんで、こだわっていたリメイクやDIYですが、最近はもっぱらシールタイプの壁紙を貼ったり、少しペイントをする程度になっていました。そしてこの春、時間をかけて一生懸命貼ったシールの壁紙が、無情にもその場で剥がれてしまったことをきっかけに、それもいよいよ手放すことに。

それまでも、久しぶりにDIYをしても以前と比べて上手くいかないことが多くなっていました。その度に「なんでできないんだろう」「前は上手くできてたのに」と、無意識に今の自分と過去の自分を比べてへこんだりもしてしていました。

細かいところが見えにくい、あちこちの痛みがある、そこまで体力もない。前と同じようにできるはずがないし、楽しめなくなるのは当然なんだと思えたら自然と納得できるように。ほかの趣味を見つけようかなと思えるようになりました。

それと同時に、DIYに必要だった道具を減らしたので、収納に余裕ができたこともメリットでした。