宝塚歌劇をこよなく愛するヘアメイクアップアーティストの山本浩未です。私、「TAKARAZUKA」を知って人生が変わりました! そんなTAKARAZUKAのすばらしさをみなさまにお伝えするべく、観劇の感想や、今後の公演への期待をつづります。すべては私の妄想、個人的な感想&意見でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

vol.63 月組新人公演『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』

『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』
『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』
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吉川英治のベストセラー小説をもとに、二刀流“二天一流”の開祖であり、天下無双を誇る剣豪・宮本武蔵の生き様を、彼を慕い続けるお通との恋を交えて劇的に描き上げる。ポスターは新人公演ではなく、本公演のもの。

宮本武蔵がハマり役! 新人・風間柚乃(ゆの)さんに目を奪われた

風間さんを見つけたのはいつ頃だったか。

下級生の頃からセリフがないお役でもチラリと目ついてたけど、決定的だったのは『グランドホテル』新公(新人公演)でのオットー(本役:美弥るりか)!

その後、本公演で「おっ」ってなったのは、『カンパニー』で、テレビ製作スタッフというお役で「焦ってます」って演技をしてたとき。セリフのない短い繋ぎみたいな場面だったけど、すっごくリアルだった! ダボっとしたパンツにキャップ、こういうスタッフさんいるよね~って。

ビジュアルづくりもうまい。
どちらかというと奥ゆかしいお顔立ちなのに、瞳の奥がギラリッとしてて、昔の男役さんみたいな男くささ…と言っても、私、昔の宝塚歌劇を知らないからあくまでイメージです(笑)。
静かなのに熱いものがフツッ(フツフツではなく)と感じられ、気になる存在となっていました。

そして今回の『宮本武蔵~』での宮本武蔵役。和モノが似合うだろうと思ってたけど、本役の珠城りょうさんより若い分、武蔵の粗さと野暮ったさがハマってた。友人が「研17!?」って言ったくらい堂々としてた。研6ですけどね(笑)。

そして、相手役のお通は、天紫珠李(あましじゅり)さん。1年前男役から転向し初めての主演。娘役も和モノにも慣れてないのだろうけど、まだまだこれから! ってエールを贈りたくなるいじらしさがあり、がんばって!

幼馴染の本位田又八役は、英(はなぶさ)かおとさん。ちょっと軽く調子者のお役、大きく軽やかに演じてよかったし、新公の長で最後のご挨拶もご立派でした!

風間さんは、本公演では鎖鎌の達人・宍戸梅軒を演じ、存在感たっぷり。ちなみにこのあと、本役の月城かなとさんが怪我のため休演し、風間さんが代役で又八を演じるそう。どんなだろうか。観たい!

前回の公演『エリザベート』では、美弥るりかさん休演による代役で、ルキーニ役をすばらしく立派に演じたという伝説(!?)がある風間さん。ある意味、運がいい!?

これから楽しみ!

【山本浩未】

宝塚をこよなく愛する乙女系ヘアメイクアップアーティスト。「生活者としてのキレイ」をテーマに活躍中。シンプルでわかりやすい美容理論を元にメイクアップ、コラムの執筆など連載を持ち、健康的で美しく暮らすライフスタイルが、世代を超えた女性に支持されている。近著に「おとな美人を作る「メイクの基本」」(宝島社刊)「今治美肌タオル付き山本浩未のスチームON顔(おんがん)」(講談社刊)「きれいは力」(幻冬舎刊)、「美人メイク基本の「き」」(宝島刊)、「同窓会で二番目にキレイになるには…」(小学館刊)など著書多数