日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「したいときにスルーされる虚しさにもう耐えられない!」と話すのは、会社員の満智子さん(仮名・50歳)です。25年間の結婚生活、ずっとレスに悩んでいるという苦しい胸のうちをお話してくださいました。

◆前回の記事はこちら!

「どうしても“したい”なら離婚して」。夫にそう言われ、妻はじっとその時を待つ:セックスレス・奈央さんの場合4
バス停
20代の頃、バスで出会って結婚したけれど…※写真はイメージです
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思えば最初から怪しかった…。夫のレス問題

今年は結婚25周年、銀婚式のアニバーサリーイヤーだという満智子さん。現在は、夫と大学生になる2人の息子との4人暮らし。

「長男が来年から海外留学をするから、お金が大変です」と言いながら、スマホの待ち受けにしている家族写真を見せてくれました。とても幸せに満ちた生活を送っている家族に見えますが、じつはレスが原因で、夫との離婚を真剣に考えているそう。

「ちょっと極端なんですけれど、元カレが『したくない』という考えの人だったんです」と話し始めた満智子さん。行為が嫌いな男性との過去が、どのような影響を及ぼしているというのでしょうか? 詳しく聞いてみました。

「夫と出会ったのは朝の通勤のバス。なんとなく毎日顔を見る人という程度の関係だったんですが、ある日の朝、駅に着いたら突然『一目惚れしました』と言われて、そこからつき合うことに。交際中はかろうじて週に1回はあった感じ。もうそのころからだいぶ怪しかったんですが、元カレがとにかくゼロの人だったから、それに比べればよっぽどマシって思ってしまいました」

え? でもお子さん2人いますよね? と聞いてみると、「そのときだけがんばったからすんなりできて、あとはほぼ皆無なんです」と明るく答える満智子さん。25年という歳月のせいで、レスの状態に慣れすぎてしまったのだそう。

若いときはピリピリしてケンカが絶えなかった

夫と話し合いをしたことはあるのですか? と聞いてみると「何度も! そのたびに向こうはヘソを曲げています」といいます。夫はこの話題になると、ひたすら黙り込んでしまうそうで…。

「20代の若かったときは、今よりもっと深刻でした。夫にも直接『性欲どうこうじゃなくて、愛情表現の問題。しないってことは愛がないの?』ってガチギレしたことが何度も。そういうときはたいてい寝室に来ないで、夫はひとりリビングのソファで寝ていました。話し合いをしたくても、そういう態度。もうそれ以上言えなかったです」

「やり直せるかも…」希望を持ったけれど変わらなかった

ケーキ
※写真はイメージです

けれど、気まずい空気は、数日後にはいつも解消されていました。すぐに仲直りできたコツについても聞いてみました。

「私が怒って無視をしていると、仕事帰りに夫がケーキを買ってくるんです。子どもが寝静まった後に、二人でお茶をしながらなんとなく仲直り。で、またレスになって私が爆発する。その繰り返し。けれど数年前に、ESSEonlineのレスの記事を読んだらしいんですよ。それをきっかけに夫から『レスについて調べた。そしたらこんなに女性を悩ませてしまっているものだったんだね。申し訳なかった』って謝ってきて。これでやり直せるかも! ってちょっと期待したんですが、そのあと1、2回はあって、すぐまたなくなりました。あの言葉はなんだったんだ! ってズッコケそうでした」