年齢を重ねるたび、ふとした瞬間に目についてしまうお肌のたるみ。昔はあんなにハリがあったのに…と、ショックを受けてしまうことも。この原因には、骨密度の減少が関係すると教えてくれたのは、皮膚科専門医・アオハルクリニック院長の小柳衣吏子先生。肌のたるみのリカバー術として意識するべきポイントを教えてもらいました。
※ 小柳さんの「柳」は、正しくは中央部分がカタカナの「タ」
すべての画像を見る(全6枚)骨密度、顔の下半分、日々の運動がたるみ予防のカギ
更年期を迎えると、肌のたるみが目立ちはじめます。その原因のひとつが骨密度の減少。
「更年期には、女性ホルモンのエストロゲン減少の影響で骨密度が減少していきますが、じつは顔の骨密度は40歳頃から減り始めます」と小柳先生。
土台となる骨が減ると肌をしっかり支えきれなくなり、たるみにつながるというわけです。
「骨密度をキープするには、エストロゲンと似た働きをする『エクオール』という成分を摂取する、日光を浴びるなどの対策が有効です」
また、顔の下半分をあまり動かさないでいると、ほうれい線やフェイスラインのもたつきにつながるので要注意。
「大頬骨筋や笑筋を動かすと、たるみ防止につながります。そのためにはつねに口角を上げておくようにしましょう」
そして更年期は、気分の落ち込みや不眠など、精神面の不調に悩まされることもありますが、「やはり体を動かすことはとても大切。気持ちがリフレッシュできるし、体内の代謝も促進されて健康美につながりますよ」
更年期で意識すること「顔の下半分を動かす」
マスク生活が長く、あまり表情をつくらなくなってしまった人もいるかもしれませんが、顔の筋肉を動かさずにいると肌のたるみを加速させます。おもに大頬骨筋、笑筋を動かすよう意識すると、ほうれい線やマリオネットラインをケアすることができます。また、あご下にある舌骨上筋群を刺激すると、二重あごの予防につながります。
●リカバー術 つねに口角を上げる
「ここに大頬骨筋、笑筋がある」と意識しながら、つねに口角を上げておくと、それだけでほうれい線と唇からあごまでのマリオネットラインが消え、若々しい印象を保てます。
無表情で前かがみ気味にスマホを凝視するのはNG。たるみ&二重あごのダブル老化を加速させます。
上を向き、さらに舌も上に向けた姿勢をしばらくキープすると、舌骨上筋群が刺激され、二重あごの予防に。できるタイミングで無理のない範囲でときどき行いましょう。