仕上がり時間が逆算できる“スピード料理”で心に余裕
子どもがまだ小さいとき、足立さんが決めていたのは「夜ごはんは18時に食べること」と「20時に寝かすこと」の2つだったそう。
「タイムリミットが決まっているので、何時までになにをしなくてはいけない、という逆算が習慣になりました。料理も、支度から完成まで『〇分でできる』というメニューがあると、心に余裕ができるので、スピード料理のレパートリーが増えたのはこの頃です」
すべての画像を見る(全8枚)代表的なメニューが、今もよくつくるという「6分スパゲティ」です。
「当時から、6分ゆでの1.4mmのパスタを愛用しているのですが、ゆでている6分間に、肉やあり合わせの野菜でソースをつくればゆで時間と仕上がり時間が同じに。写真は冷凍シーフードミックスを使ったトマトソーススパゲティです」
子育て時代の工夫から生まれたスピード料理が、70代の今も自分自身を助けてくれるメニューに。
行く先々で見つけた食材が、料理のやる気を引き上げてくれる
仕事や家族の用事で、定期的に東京に足を運ぶ足立さん。地元・北海道では手に入りにくい食材を見つけるのも楽しみのひとつです。
「羽田空港で新鮮な芽キャベツを発見。北海道では手に入りにくく、あったとしても高いんです。早速買って帰ってソーセージ、ジャガイモ、シメジと一緒にスープにしました。味つけはコンソメとローリエだけ」。同じく空港で買ったカラフルなミニトマトも添えて、シンプルでも見た目に華やかな食卓に。
「ひとりの食卓だからこそ、彩りは大事。カラフルなランチョンマットや食材の色合わせを工夫するのも楽しいんですよ」
足立洋子さんの暮らしの工夫やひとり暮らしに役立つレシピ、53歳で夫を亡くし、立ち直るまでの心の動きを綴った『さあ、なに食べよう? 70代の台所』(扶桑社刊)は発売中です。