日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「傍から見たら幸せそうな家族だったと思います」と語るのはレスが原因で離婚をした春美さん(仮名・30代)。産後から完全レスへ、夫のモラハラな言動の矛先は妻の両親にまで…。妻の堪忍袋の緒が完全にきれるまでのお話です。

◆前回のお話はこちら!

ハイスペなのに癖が強い夫。妊娠中の妻を放って「課金」したアプリ:30代のセックスレス・春美さんの場合1
モラハラ
結婚後は夫のモラハラが加速 ※写真はイメージです
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私の親までバカにし始めたモラハラ夫

結婚相談所で出会った男性と授かり婚をした春美さん。妊娠中から夫の隠し事が次々と判明し、愛が薄れていきました。無事に立派な男の子が誕生したものの、お互いの親族へのお祝いの場面で、夫の本性が現れたのです。

「私の実家は両親共働き。老後のお金も、ひとり娘の私に迷惑が掛からないようにと、2人でコツコツ貯めているような人たち。一方、夫のほうは先祖代々都心に不動産をもっていて、働かなくても裕福なおうち。私の出産のあと、夫から『うちの親はお祝いでこんなにくれたのに、お前の家はしょっぱい金額だったなぁ』と、お金のことで嫌味を言われたんです」と春美さん。

「ほかにも父が趣味で絵を描くのが好きで、自分の絵を飾っていたんですが『あんな無価値な絵のためにわざわざ額を買うなんて、すごい無駄なことするよね』とか、母が手料理を振る舞った日も『あれ、お客に出せるレベルじゃないでしょ。胃もたれするわ。次から俺がお金出すから外へ食べに行かない?』などと、さすがに本人の前ではないものの、家に帰ってから平気で言ってきて言葉を失いました」

「私のことを見下すだけならまだ我慢できるけれど、親のことまでバカにし始めて、子どもが生まれたばかりではあるけれどもうこの人とは無理だなって感じました」と春美さんは当時を振り返ります。

「産後の女性は眠らなくても平気なんでしょ!」

ワンオペ
※写真はイメージです

そして、夫のモラハラな言動は、はじめての育児に四苦八苦する春美さん本人にも向けられました。

「私の入院していた病院が母子同室だったので、産後はほとんど眠れませんでした。助産師がスパルタで母乳育児を推奨していたのですが、こんなにキツいとは思わなくて。家に帰ってからは粉ミルクを活用し混合で育てようと思ったんですけれど、夫が大反対してきたんです。

挙句の果てに『産後の女性は眠らなくても平気なように体ができてるんだよ。母親になったのに、考えや覚悟が甘いんじゃない』って言ってきて…。もしかしたら職場でだれかに聞いた話なのかもしれないけれど、『母親ならできて当たり前、みんな余裕な顔してやってんじゃん』とヘラヘラ言われたときは、本気でキレましたね」

“産後の女性は眠らなくても大丈夫”という非科学的な話を持ち出し、育児はほぼワンオペ状態。その後、夫婦生活は完全に立ち消えたといいます。

キスもハグも全部無理!産後にピリつく妻

「性行為だけじゃありません。キスとかハグとかも全部嫌になりました。もう好きという気持ちが消えてしまったので、触るのはもちろん、夫のにおいも無理になりました。夫の方もそんなに性欲が強い方じゃないみたいで求めてくることはありませんでしたが、一度だけ『子どもが生まれて、俺のことはもう用なしになったの?』みたいなことを言われたときは、マジでキモいと思いました」

口では、「産後だし、そういう気分じゃないかな」とごまかしたといいますが、頭の片隅には離婚の準備をしておかねばという密かな計画が常にあったそう。ただ、子どものためには夫婦でい続けるほうがいいのかなと悩んだといいます。しかしその一方で、夫のモラハラの部分はどんどん悪化していきました。