日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「夫はひとりで死んでも自業自得」と話すのは主婦の沙織さん(仮名・45歳)です。DVが原因で10年を超えるレスに陥り、夫婦関係は完全に破綻したまま。3年前のコロナ禍で、夫との価値観の違いがさらに浮き彫りになっていきました。

◆前回のお話はこちら

夫のポケットから出てきたものに「驚愕」。浮気より最悪:セックスレス・沙織さんの場合3

いかがわしい店に出入りする夫に愛情は消えた

夫への愛情はないけれど
夫への愛情はないけれど…※写真はイメージです
すべての画像を見る(全4枚)

二人目妊娠中からのDVがきっかけで別居をしたものの、アルバイトの母子暮らしという社会的に弱い立場での生活に行き詰まってしまった沙織さん。反省したという夫が迎えに来て、新しい家で再スタートをきりました。

しかし夫がいかがわしいお店に出入りし、不特定多数の女性と関係をもっていたことが発覚。愛情は完全に消えたまま、年月だけが過ぎていったある日、夫婦間で価値観の違いが浮き彫りになる出来事が発生しました。2020年の春。コロナ禍でのお話です。

遊びに出かけて、あっさりコロナに感染した夫

話し合い
※写真はイメージです

コロナ感染者が乗ったクルーズ船が日本に来た、有名人が亡くなったという話題がニュースになっていた頃。沙織さんが勤めていた美容室も臨時休業に追い込まれ、娘たちの小学校は休校。謎の新型ウイルスから家庭を守るべく、神経を尖らせていた時期でした。

「夫が、『俺、幹事だから行かないわけにいかない』といって、飲みに出かけてしまったんです。子どもたちのほうが賢いくらいでした。『お父さん、こういう時期は家にいないとダメだよ』って娘が説得しても、聞く耳持たず。『うるせぇな』といって出かけていき、あっさり感染。熱も出して、『風邪の症状がある』といいながら仕事は休むけれど、『ちょっと野暮用』と出かけるというモラルの低い行動に」と沙織さん。

「数日後、状態が悪化。病院を受診した頃には酷い肺炎を起こしていて即入院。当時は医療関係者の人ですら防護服やマスクがたりないといって苦労されていたのに、夫みたいになにも考えずに出歩いて感染した人が多くの人の手を煩わせていることに、怒りを感じました」

妻として恥ずかしい思いだったという夫のコロナ感染。面会もNGでしたが、沙織さんだけではなく、娘たちも呆れて心配するというよりどこか見放した様子でした。