「おひとりさま」のハードルが下がったことや、旅行需要の復活で、人気が高まり続けているひとり旅。人気スタイリストの地曳いく子さんは、仕事やプライベートでも数多くの旅を経験した旅の達人です。

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旅の達人に聞いた、「大人ひとり旅」の極意

ここでは、新刊『大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』(扶桑社刊)を出版した地曳さんに、大人ひとり旅の極意を伺いました。

●バッグは「リュック」を愛用。理由は…

――少ないもので旅行するのが得意だという地曳さん。バッグやスーツケースはどのようなものを使われていますか?

旅の相棒のヌイグルミ“ちゅうくん”と、愛用のリュック
旅の相棒のヌイグルミ“ちゅうくん”と、愛用のリュック
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地曳いく子さん(以下、地曳):国内旅行2~3泊の場合、私は友人から誕生日プレゼントにいただいた「NIXON」のリュックを使っています。

背中の部分にパッドが入っていてパソコンやiPadを持ち歩くのも安心、幅広いストラップも背負いやすいです。なんとフタのついた上部からだけでなく、横についたジッパーを開ければ横からも荷物を取り出すことができます。サイドポケットに傘や水筒も入るし、軽くて便利。中にパッドつきポケットがあり、そこにはパソコンも入れられます。

服装との合わせ方ですが、もう21世紀の50代60代はどんな服でリュックやバックパックを背負ってもOKだと思います。私はカーゴパンツなどアクティブな格好のときはもちろん、ニットやシフォンのワンピースのときでも背負ってしまっています。

冬の時期の旅の場合、アウターの袖ぐりのボリュームとストラップのバランスに気をつけてストラップを調整してみてくださいね。それだけでもぐんとあか抜けます。

●コンパクトな「荷造り」のコツ

――ひとり旅だと、あれもこれも必要かも…と、ついつい荷物が多くなってしまう人も多いようです。荷造りやパッキングのコツはありますか?

地曳:旅は日常生活のデトックス、と思うと荷物を減らせます。普段自宅で物に囲まれて便利に暮らしている日々と違って、旅の間は限られた荷物で暮らす。そうするとなにが本当に自分に必要なものかが見えてくる…それが、旅の醍醐味だと思います。服だってそうです。数を減らして持っていくと、そのなかで工夫をして、普段は考えられないようなすてきな組み合わせを発見することがあります。

荷物を減らすと、チェックアウトのときに、パッキング時間がすごく短くなるというメリットもあります。焦らなくてすみますし、余った時間でコーヒーを飲んだりゆっくり朝ごはんを食べたりすることもできますね。荷物を減らせれば旅の時間は増えます。時間を有効に使いましょう。

メイクも「これだけ塗っておけば、まあ私の顔なんとかかわいいかな?」くらいのミニマムな基準でいいかと。基礎化粧品は、短い旅行の場合、無印良品のトラベル用に小分けされた化粧水と美容液ですませちゃいます。

長い旅の場合はそれらに加え、普段使っているクリームを百均の小分けの容器に詰め替えて持っていきます。忙しい旅行中、多少手を抜いてもとりあえず保湿をしておけば帰宅してからリカバリーできます。