●価値観が変わっていく登場人物たちに注目

個人的に注目したいのは田中さんによって、それまでもっていた概念を壊されていく笙野の変化です。

最初はベリーダンスをする田中さんに向かって、「破廉恥」だの「男に媚びを売ってる」だの「おばさんがイタイ」だの、とにかく言いたい放題だった笙野。それでも田中さんの考え方に触れて、少しずつ自分の価値観を変革していきます。

見た目や年齢で女性を判断する、いわゆる「古いタイプ」の笙野に対してどのような感想を抱くかも、観る側によって変わってきそうです。

なぜ、田中さんはベリーダンスを踊るのか。それは、正解の形がないというベリーダンスが、田中さんが目指す生き方に通じるところがあるからかもしれません。

「正解の形がないから迷うんです」

「こうありたい正解を選び取るしかない」

「私は自分の頭で考えて、しっかり地に足をつけて生きていきたかった」

余談ですが、恋人がいたことがないという田中さんの理想の男性は、マンガ「ときめきトゥナイト」の真壁俊だそう。真壁くんを知っている方は思わず「ああ…」と声を漏らしてしまったのでは? 果たして現実世界に「真壁くん」はいるのでしょうか。とりあえず筆者は会ったことがありません…。

第4話では、笙野と田中さんの間で思いがけない展開がありました。今後、田中さんと男性陣の関係性にも注目していきたいです。