新居では動線が前後に分かれるⅡ型キッチンを選択

Ⅱ型キッチンのプラン
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こちらは新居で実現したキッチンです。賃貸マンションでの不満点を踏まえ、シンク(対面側)とコンロ(壁側)が分かれるII型キッチンを選択。キッチンメーカー推奨の通路幅1m以上を確保しています。

1人が対面側、もう1人が壁側に立って作業することが可能。また、それぞれ前後に独立した動線になっているので、交錯することなく作業できています。

ただ、このプランにたどり着くまでは、いろいろ苦労がありました。ショールームを訪ね、ふたりでの作業の様子をシミュレーションをしてみると、意外な弱点が見つかったからです。

2本の動線が独立し自由に横移動ができるII型キッチンは、ふたり作業に最適です。しかし、問題はふたりが背中合わせでキッチンに立ったとき。

1mの通路幅でも、ふたりが立つと1人あたり50cm。引き出しをあけるために一歩下がったりすると、ぶつかってしまうことも。これがII型キッチンに見つかった弱点です。

この弱点を解消するために、わが家では2つの工夫をしました。詳しく紹介します。

 

キッチンでの作業を3つのゾーンに分けてずらす

3つの作業ゾーン

1つ目の工夫は、キッチン全体を縦に「洗う」「煮炊き」「それ以外の作業」と3つのゾーンに分割することです。

煮炊きゾーンをずらして3つのゾーンが重ならないレイアウトすることで、背後に人がいる状況を減らすことができるようになりました。

 

キッチンの引き出しをあけたところ

たとえば、1人がコンロの前に立ち調理し、もう1人が背面のスペースで作業していたとしましょう。

調理している人がコンロ下の引き出しをあけようとすると、通常は、引き出しに手をかけて、後ろに一歩下がってあけます。そうすると背後に人がいるときはぶつかってしまうことに。もし、背後にいる人が包丁を使っていたら…。ぶつかったらとても危険です。

コンロ下の引き出しをあける以外にも、食洗機から食器を取り出す、調味料や食器を引き出しから取り出すなど、キッチンではこうした前後の移動が思った以上にあります。

そこで、キッチンを3つのゾーンに分割しずらすことにしました。こうすることで、ふたりが背中合わせで作業することはなくなり、重なることはありません。

それぞれのゾーン内で通路の幅いっぱいに前後移動でき、自然な動作で引き出しをあけたり、食器や調味料を取り出したりできるように。II型で前後左右動線がぶつからない安全・快適なレイアウトになりました。