スタイリスト、山本あきこさんの人気連載。「もしかしてファッション以前?」という素朴な疑問から、「この服のスタイリングはどうしたらいい?」という現実的な着こなしまで、大人の女性の「それ、あるある!」というおしゃれのお悩みにお答えしていきます。
季節の変わり目は温度調節が難しい!
「夏も終わったし、そろそろ本格的に秋のおしゃれを楽しみたい!」と思っている人は多いはず。こっくりカラーのニットやブーツなど、秋冬ならではのアイテムが新鮮に見えますよね。ただ、あんまり早く季節を先取りしてしまうと困った問題も…。今回はそんな着るものに困る時季を乗りきる服装について考えていきたいと思います。
●秋の先取りおしゃれの落とし穴
すべての画像を見る(全4枚)季節の変わり目は新しいアイテムを取り入れたくなりますが、気温が追いついていないことも。とくに体温調節がしにくいプルオーバーニットは要注意! ふわふわニットに汗ダラダラでは、おしゃれどころではありません。大人は「おしゃれはガマン!」は卒業し、気温にマッチした心地よい着こなしを楽しんでいきましょう。
体温調節には「レイヤード(重ね着)」テクニックを覚えておくと便利。そのなかでも大活躍してくれるのが「シャツ」です。今回はそんなシャツの使い方についてお話ししていきます。
●寒暖差にはレイヤード術を活用しよう!
(1) レイヤードに活躍するのは「カジュアルシャツ」
朝と夜で気温が大きく変わることも多いこの時季、便利なのは「シャツ」。ワイシャツというよりは、裾を出しても着られるカジュアルシャツが1枚あると、さまざまな着こなしに使えて便利です。中に着たり、羽織ったりと色々な着こなしに使える一方、大人が着てもラフになりすぎないきちんと感があるところもおすすめする理由です。
さらに、ニットに比べて着ぶくれしにくいところもメリット。白やサックスなどの無地のもの、またはストライプ柄のシャツが1枚あると着こなしが広がります。
(2) 中に着てもよし、羽織ってもよし!
そんなシャツをどう使うか。まずは「シャツにプラス羽織りもの」というレイヤード。羽織りものはパーカ、カーディガン、ジャケット、ブルゾンなどほぼなんでもOK。シャツ自体にきちんと感があるので、パーカなどのちょっとラフなアイテムをプラスしても、カジュアルになり過ぎずまとめることができます。暑くなれば羽織りものを脱げばいいだけなので、体温調節もしやすいはず。
次に「シャツにプラスインナー」というスタイル。シャツ1枚では肌寒い、というときにシャツの下にインナーを着込む方法です。中に着るのは、ニットやロングTシャツなど、こちらも様々なアイテムと合いますが、襟元に立体感が出せるハイネックやタートルネックはとくにおすすめです。インナーの厚さを変えればさまざまな気温に対応できます。