家族仲がよくても、お金持ちでなくても、相続のトラブルは起きてしまうもの。そんな「相続問題」を税理士の橘慶太さんがステップ別にわかりやすく解説。早めの準備がトラブル回避に! 「相続お悩みQ&A」として紹介します。
すべての画像を見る(全2枚)相続に関するお悩みをプロが解決!
ESSE読者から寄せられた5つのお悩みに橘さんが回答します。気になる相続の疑問を解決しましょう。
●Q:株などお金以外を贈与するときのポイントは?
A:市場価値が低下したときに贈与をすれば節税になることも
投資商品の贈与は、基本的に贈与時の評価額で税額が決まります。つまり、市場価値が下落したときに贈与すれば節税に。ただ、底値の見きわめは難しく、むしろ損する可能性も。
●Q:親が認知症になったらどうする?
A:診断以降の生前贈与や遺言書の効力は無効になる
認知症発症後の遺言書や生前贈与などは、すべて無効になります。認知症かどうか曖昧な場合は、心療内科などで「意思能力に問題なし」との診断書を書いてもらうのも手です。
●Q:税務調査って本当にくるの?
A:調査されるのは6人に1人!申告しなかった人も要注意
相続税を申告した人の6人に1人が税務調査を受け、そのうち87.6%が追徴課税に※。最近は「基礎控除ギリギリで相続税申告しなかった人」の税務調査も増えているので、要注意。
2021年実績
●Q:不動産を共有相続するときの注意点は?
A:建物を残すのか売るのか互いの意思をしっかり確認して
不動産を共有で相続すると、どちらかが売却したいときに問題が起こりがち。将来の可能性を話し合い、それぞれが持ち分を売る、売りたい方からもう一方が買うなど、意思の確認を。
●Q:相続の準備を税理士に頼むといくらくらいかかるの?
A:生前の準備の相場は30万円。死後はより高くなる傾向に。
生前に相続税の準備を税理士に頼んだ場合、相場は30万円程度。相続発生後に書類の作成なども依頼すると、遺産額の0.1~1%の手数料がかかり、割高になる傾向があります。