悪玉菌を取り除くには「歯みがき」が重要

歯を磨く女性
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悪玉菌の集まりであるデンタルプラークは、時間が経つとネバネバ成分をつくり出しバイオフィルムという防壁をつくります。台所やお風呂などで掃除を怠るとヌルヌルしてきますが、あれもバイオフィルムです。悪玉菌を取り除くには、まずこのバイオフィルムを壊さなければなりません。そのためにやるべきことは、“歯みがき”。「それだけ!?」と思ってしまいますが、きちんと磨けている人は少ないと宝田先生は言います。

そこで、歯みがきのポイントをピックアップしてもらいました。

 

●1:みがき方は小刻みに1カ所を10回程度

力を入れてブラッシングをするのはNG。力を入れ過ぎると歯茎の血流が一時的に止まり、何度も繰り返すと歯茎が酸素不足になって退縮しやすくなります。歯茎はとてもデリケートなので、丁寧にやさしく時間をかけて磨くようにしましょう。

歯磨きの図
基本的な歯の磨き方

歯ブラシは鉛筆を持つような軽い力で持ち、歯肉の境目に45度の角度で当てて歯周ポケット(歯と歯肉のすきま)に入ることを意識しましょう。1か所につき10回程度、小刻みに動かします。歯の裏側や歯並びの悪いところは、ハブラシを縦にしてブラシの毛先を歯の表面にあてます」

筆者も1か所につき10回を意識して歯みがきをしてみたら、いつもよりツルツルになって気持ちがよかったです。

「磨き残しをしないためには、歯をみがく順番を決めておくことが大切。そして、ただ漫然と磨くのではなく、途中で何度も舌先で歯をチェックします。ヌルっとしたところがあったらそこにはまだプラーク(歯垢)が残っている証拠ですから、その部分は再度やり直しをしましょう」

 

●2:歯ブラシは植毛、形、やわらかさの3つに注目

歯ブラシはナイロン毛で植毛が密なものを。毛の硬さは歯周病症状がある方や歯ぐきから出血しやすい方はやわらかめを、歯ぐきが下がっていない健康な状態の方はふつうがいいそうです。形は小さめで歯周ポケットを磨きやすい平らな形状のものを。柄はストレートタイプが奥まで届きやすいとのこと。歯間ブラシやフロスを使うと、さらに歯垢除去効果がアップします。

「歯間ブラシは歯の隙間ができてきた中高年向き、フロスは歯の隙間が少ない若年層にオススメです。歯間ブラシはサイズが大き過ぎると歯の隙間が広がる可能性があるので、注意してください。かかりつけ歯科医院でチェックしてもらうのがベストです」