年齢を重ねる中で、老後のお金が心配だという人も多いのではないでしょうか? 「ミニマルな暮らしにしたら、お金の不安から解放されました」と話すのは、60代のミニマリストでカナダ在住のブロガー・筆子さん。

筆子さんの著書『50歳からのミニマリスト宣言!』(扶桑社)より、ミニマルな暮らしの金銭面でのメリットと、ものを買いすぎないためのコツをご紹介します。

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自分にとって本当に必要なものを買うと節約になる

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私がミニマリストになった理由は、「50歳のときにお金がなかったから」。私と同じように老後資金が気になってはいても、生活するのに精いっぱいであまり貯められなかった方も多いでしょう。でも、安心してください。ミニマルな暮らしは、懐の寂しいシニア予備軍の強い味方です。

●ミニマルな暮らしはお金が残る

収納

ミニマルな暮らしをすれば、大きく節約できます。「私は、コスメは100均で、服もしまむらで安く買っているから大丈夫」と、あなたは言うかもしれませんね。

しかし、買い物に使うお金は商品の代金だけではありません。購入後、維持費がかかります。たとえば、衣類をたくさん持っていたら、収納ケースやタンスを買うでしょう。ケースにしまいきれないと、収納の仕方が書いてある雑誌に手が伸びます。時にはクリーニングにも出すでしょう。クリーニング代を節約しようと、デリケートな衣類専用の洗剤を買うかもしれません。

ものは友達を連れてきます。ファストファッションのおかげで衣料品はとても安く手に入るので、「このセーターに合うパンツが欲しいわ」「このワンピースに合うベルトが欲しいわ」と新しいものを買ってしまうのではないですか?

ものを所有すると管理の手間が生じますが、その管理にお金や時間、さらにはストレスがかかります。ストレスを解消するために、ちょっとした雑貨や安売りの食品を買うことはありませんか? 余計なものを家に入れなければ、維持費もその後の無駄な買い物も発生しません。

●欲しいものは我慢しなくていい

書き出す

持たない暮らしは、欲しいものを我慢する修行ではありません。自分にとって重要なことにはお金を使うので、出費は減っても、買い物や生活に対する満足度は上がります。

私がお金を使うもの、逆に使わないものを紹介します。こんなふうに自分にとって重要なもの、重要ではないものを書き出してみるのもおすすめです。

<私がよくお金を使うものベスト7>

(1) 貯金:老後に向けて、木の実をため込むリスのごとくちまちまと貯めています。

(2) 歯のメンテナンス代:歯がとても悪いので、歯医者に多大なお金がかかります。電動歯ブラシやデンタルフロスなど、お手入れグッズも購入します。

(3) 娘費:家賃補助として月500カナダドル(約5万円)。娘がピンチのとき、食事をおごったり、小遣いをあげたりもしています。

(4) 食料品:オーガニックフードを食べているので、食費は高めです。

(5) 健康保険料:高額の歯医者の請求に備えて、自分でひとつ加入しています。

(6) 通信費:iPhoneやパソコンを使うのに必要。

(7) 仕事上の費用:ブログのサーバー代やドメイン代など仕事に関係があるもの。

ほかに、書籍、音楽、YouTubeやNetflixなどのサブスクリプション代、パソコンやタブレット、キンドルなどの買い替え代、毎日利用しているみつろうキャンドルやエッセンシャルオイルも定期的に購入しています。