工夫3.寝室、WIC、水回りを貫く裏動線を確保
すべての画像を見る(全8枚)さらに、プライベート空間にある寝室、WIC、ランドリー、洗面、浴室には通り抜け通路を設置。それぞれの部屋を行き来できる裏動線にすることで、来客を気にすることなくプライベート空間を移動できます。
浴室や洗面を使うのに、中庭を囲むようにある通路を通らすに行けるのは便利。来客があるときでも気にせずに使えて、とてもよかったと思っています。
暮らし始めて実感。効果を感じたシーンとは?
暮らし始めてみると、想定どおり、プライベート空間を隠すための工夫がよい働きをしてくれました。具体的にどんなシーンで、効果を感じたのか紹介します。
●玄関先で立ち話しても中が見渡せない
じつはわが家の場合、来客といっても玄関先での立ち話が大半です。そのときに話題になるのは中庭とLDK。
仲のよい人に事情を説明して話を聞くと、玄関扉の配置からファーストビューはLDK。その後、正面の中庭に目が行くそうです。
玄関での立ち話では、プライベート空間まで見渡すことができないので、まずは想定どおりの結果です。
●「寝室などはどこにあるの?」と聞かれた
友人が来たとき、しばらくリビングでくつろいだあと「寝室などはどこにあるの?」と、質問を受けました。
家の中を説明したあとで「中庭の向こうに部屋があると思わなかった」とのコメントが。中庭を見ながらLDKまで移動したので、反対側まで意識が向かなかったそうです。
中庭の存在でうまく視線を誘導できました。来訪者にとって玄関扉の向こうは未知の世界なので、視点が定まるまでの時間がかかります。中庭のように、印象的で目を引くものがあると、見せたくないものへ視線を向かわせない場合に有効だと感じました。
●来客に知られることなく、スマートに身支度完了
筆者が植木の職人とLDKで打ち合わせをしていたときのことです。昼寝していた妻が、物音で目を覚まし、身支度を整え、「あら、いらしてたんですね」となに食わぬ顔で登場しました。
妻によると、LDKからの話し声で来客に気づき、裏動線で洗面へ移動。洗顔・化粧、WICに戻って服を着替え出てきたとのこと。LDKを通って洗面へ行く動線ではこうはいきません。妻いわく、「この動線はかなり使える」そうです。