女優・川上麻衣子さんの暮らしのエッセー。 一般社団法人「ねこと今日」の理事長を務め、愛猫家としても知られる川上さんが、猫のこと、50代の暮らしのこと、食のこと、出生地であり、その後も定期的に訪れるスウェーデンのこと(フィーカ:fikaはスウェーデン語でコーヒーブレイクのこと)などを写真と文章でつづります。第26回は、川上さんが「年を取った」と感じる理由、デジタルとの向き合い方について。

猫とフィーカ
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50代・川上麻衣子さんが42年前に先輩に言われた「忘れられない」一言

50代、デジタルの波に溺れそうなりながらなんとか呼吸

今いちばんやりたいけれど、実践できずにジレンマとなっていることがあります。
それは「デジタルデトックス」。

年々進化するデジタル化の波に溺れそうになりながらも、なんとか呼吸している…。

 

猫を撮影する川上麻衣子さん
スマホで愛猫の写真を撮ったり、各SNSで発信したり便利だけど…

私はまさしく今、そんな心境にいます。これは精神的なものだけではなく、肉体的にもそこそこに、まずい状況なのではないかなと思っているのです。50代の私がそうなのですから、さらに上の世代となると事態はさらに深刻かもしれません。

しかし果たしてこれは昭和世代ならではに起こる現象なのでしょうか。平成、令和時代に生まれた次世代の人たちには無縁の感覚なのでしょうか。

子どもや孫がいればその辺りの現状を知ることもできるのですが、いわゆるこれこそが「年をとったなぁ」と言わしめている要因かもしれません。

●「今の若い子たちは…」に過敏だった時代もあった

パソコン画面と猫
リモート会議の準備中…リングライトなど準備は万端

若い頃に年配の方々が「今の若い子たちは」と口にするのを聞くと、異常なくらいに拒否反応がありました。「新人類」と呼ばれた世代ですから、封建的な考え方をする諸先輩方に正面から反抗することもありました。

そこを振り返ると、いま私が陥っているジレンマも、昔を懐かしむノスタルジックさと年を重ねながら蓄えた頑固さが招いていると、言えなくもありません。

がしかし、それにしても…と思うのです。SNSを開けば、どういうわけか「57歳のあなたへ」とピンポイントで私の年齢をターゲットとした広告が飛び込んできます。いつどこで、なにが原因かを今更探るのは困難なほど、私の個人的思想や年齢的な傾向は、ネット上にインプットされているのでしょう。

まぁ、そこはもう仕方ないこととしても、入ってくる広告がまた、シミ、シワ、白髪、ダイエット、掃除グッズ…。私の脳内がこんな風にまとめられているのかと思うと悲しくなりますが、それら広告がどれも画期的と言われる開発をしたと、大騒ぎしていることにも違和感を感じてしまいます。

見なければよいものを、明らかに加工技術で施されているBEFORE&AFTERを見て「これって詐欺なんじゃないの?」とつぶやくこともしばしば。そうなのです。見なければよいのに、つい見てしまう、そんな自分がいちばん情けなくてジレンマに陥っているのです。