間取り図と外観について
●間取り図
すべての画像を見る(全27枚)玄関扉をあけて右手には半階下がった地階があり、和室と水回りが配置されています。
ダイニングのイメージを特徴づけている開口部の格子は、全体のバランスを考えて高さが決められています。
「少しかがんでガラスの扉を出入りするんですが、それもまた茶室のにじり口のようで趣があります」と夫。設計者の意図を寛容に尊重するYさんの姿勢が豊かな住空間を実現させています。
●外観
2つの箱をずらして配置したような外観。
玄関から軽やかにスキップしていくLDK
妻の要望でつり戸棚を取りつけず、頭上をスッキリまとめたキッチン。空間のアクセントとなっているブラウンのパントリーは大容量でさまざまなものをのみ込みます。
「パントリーの入り口にスツールを置いて、ダイニングを眺めるのがいちばん好き」と妻。キッチンの天板は床の石材に合わせて黒のセラミックが用いられています。
ダイニングから玄関方向を見たところ。「取りつけたい照明がたくさんあって、建築家と相談を重ねてどこになにを配置するか決めるのが大変でした。的確に助言してもらったおかげで、詰め込みすぎることがなくきれいにまとまったと思います」(夫)。
天井高を抑えてそこにいる人の親密性を高める絶妙な「こもり感」が特徴的なリビング。「休日はここでテレビを観たり、本を読んだりしてくつろぐことが多いです」(夫)。
ソファからの視界を計算して高さが決められた、リビングにある腰高の収納。手前には食器類が収められ、奥にはリビングで使われるものが入っています。
LDKの上下階にも心地よい空間が広がる
2階には夫妻と長男、それぞれの個室があります。南側のもっとも眺望が望める部屋を占めるのは夫の部屋。「この家を建ててからコロナ騒動があったのですが、リモートワークのときには、窓からの景色に癒やされました」。
部屋の入り口には奥行きの深いウォークインクーロゼットがあり、居室は常に整理整頓されています。
地階いちばん奥の浴室。「サブウェイタイルを使えなかったことが心残りですが、繊細な細工のヒノキの天井が実現したので満足です」(夫)。
モルタルの洗面カウンターが、木製の収納をはさんで飛び出したように見えるのは、遊び心ある夫の提案によるもの。