●不倫相手からプロポーズされた

プロポーズ
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夫に離婚をきり出してからしばらく経ち、不倫相手のAさんからプロポーズをされました。いつもよりもワンランク上のフレンチのお店でデートすると言われたので、なにかあるかも…と予感はしていたのですが、デザートをサーブしてきた店員さんに「お連れ様から大切なお話があるようですよ」と言われて、お皿にフランス語で書かれた「結婚してください」という文字が目に飛び込んできました。花束と指輪も用意してくれていたAさん。

「今すぐにできないのはわかっている。でも気持ちを伝えておきたくて。結婚してほしい。時間かかってもずっと待っているから」

私は胸がいっぱいになりました。Aさんと知り合ってからのこれまでの時間、私もこうなったらいいなと思っていたからです。けれど、私の夫はまだ離婚に応じる気配はなく…。苦しい状況を素直に打ち明けました。

すると「うん。話してくれてありがとう。僕は、大丈夫だよ。まだ決定じゃないんだけど、近々、B国へ赴任することになりそうで…。僕が先にひとりで行って、向こうの生活の設営が整ったら、ひかるさんを呼べることになると思う。話し合いに時間がかかったとしても、僕の気持ちは変わらないし、気長に待っているから」とAさん。

さっきまでの高揚した気持ちが一気に凍りつきました。

●100年の恋も冷めるほどの衝撃だった転勤

赴任

「B国って? それ、決定なの?」と聞くと「うん、言ってなかったっけ?」と急にすっとぼけた表情。

一度も聞いていません。そして、B国はない! じつは子どもの頃、数年ですが、父親の仕事の関係で向こうに住んだことがありました。そのときの経験が過酷すぎて今もトラウマになっているほど。私にとって二度と住みたくない国・第一位がB国なのです。絶対聞き逃していたはずがありません。

私はまだ夫と籍が入ったままの状態で偉そうに言える立場じゃないけれど、そんな大事なこともっと早く言ってよ…と落胆。どうやら私はいちばん大事なことを最後に言う男性とばかり結ばれてしまう星のもとに生まれてしまったようです。

のちに、同じシャンパン好きのコミュニティー仲間から聞いたのですが、Aさんは会社側に「今つき合っている女性に結婚の申し入れをして調整しているところだから、もう少しだけ時間をほしい」とB国赴任を先延ばしにする交渉を入れていたそう。

けれど、この話をされてから、私の方が「やっぱり家庭に戻りたい」と身を引く形でお別れすることになりました。風の噂で、AさんはすぐにB国へ赴任されたと知りました。

●レスの夫との生活にすんなり戻れたワケ

ずっと私がよそで不倫をしていたのに、元の生活にすんなり戻れたのは夫の「冗談だ!」がいい意味で機能したように思います。私は何度も「本当だから、別れてほしい」と言ったのですが、結局AさんのB国赴任がきっかけであっけなく破局。

都合がいいのは重々承知なのですが、私も「冗談だったことにしよう」と思って生きていくことに。このとき私は27歳。夫は47歳になっていました。

次回は、第一子は30歳になる前に産みたい! と宣言し、EDの夫と不妊治療に取り組んだお話をしたいと思います。

◆次回のお話はこちら!

20歳上の夫とセックスレスに。不妊に悩む夫婦に義母ができることは「お金」:ひかるさんの場合4

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