放送中の恋愛ドラマ『あなたがしてくれなくても』で主演を務める女優の奈緒さん。作品に対する思いを伺いました。
奈緒さんが語るドラマ「あなたがしてくれなくても」
セックスレスという、夫婦のタブーに切りこんだ大人の恋愛ドラマ『あなたがしてくれなくても』が、大きな反響を呼んでいます。原作は、ハルノ晴さんの同名コミック。2組の夫婦の姿をとおして、愛とはなにかをリアルな描写で描く衝撃作です。
この作品で、建設会社に勤める32歳の主人公・吉野みちを演じているのが奈緒さん。結婚5年目の夫・陽一(永山瑛太)と今も仲はいいけれど、気がつけばレス歴2年で、人知れず悩んでいるという役どころです。
●みちの悲しさに共感するし、人間らしさを感じます
「夫に触れてもらえない、求められなくて寂しいという気持ちは、夫のことを愛しているからこそだと思います。なぜなら、それまでには幸せな時間があったはずだから。それなのに、その気持ちを“小さな悩み”として扱われたら傷つきますよね。自分はこんなに悩んでいるのに、夫は私たちの関係をきちんと考えてくれていないのかなと。そうすると不安になるし、心が満たされない。だからこそ、みちは夫が優しくしてくれたことや、大切にされた瞬間を必死に探して、その思い出を支えにがんばろうとしているんです。演じながら、みちの悲しさに共感するし、人間らしさを感じます」
女としての魅力がたりないのかもしれないと、みちはさまざまな努力を重ねます。しかし、いつも期待外れの結果に終わり、約束もすっぽかされてばかり。夫の愛情を感じるどころか、嫌悪感もあらわに、プレッシャーを感じるとまで言われてしまいます。「このまま女として終わるのか」と漠然とした不安を抱えているうちに、夫婦の関係は少しずつこじれていきます。
「夫婦のことは、やっぱり2人で乗り越えないといけないと思うので、とことん相手と向き合って結論を出すべきですよね。でも、私自身は悩むのが苦手なので、みちのように耐えて状況をよくしようとしたり、我慢したりするのは難しいかも。私だったら、結論を急いでしまうかもしれません(笑)」
●自分自身と向き合うきっかけになってくれればうれしい
みちの気持ちをもっとも理解してくれるのが、会社の上司・新名 誠(岩田剛典)です。誠は仕事もできるうえに、愛妻家ともっぱらの評判で、キャリアウーマンの妻・楓(田中みな実)に代わって家事もこなすよき夫。誠自身も、妻を献身的に支えることに生きがいを感じていました。ところが、誠も楓に受け入れてもらえず、セックスレスに悩んでいたのです。ひょんなことから、みちがセックスレスだと告白してしまい、共通の秘密をもった2人は、急速に距離を縮めていきます。それが、禁断の恋を予感させることに…。
「この物語の登場人物は、みんな自分とも相手とも向き合って、いろいろな悩みや迷いに出合います。2組の夫婦が、悩みながらも乗り越えようとする姿が、観てくださる方の大切な人や、自分自身と向き合うきっかけになってくれればうれしいです」
『あなたがしてくれなくても』
毎週木曜 夜10時
フジテレビ系 全国ネット放送中